トドのつまりは・・・

2012/06/24(日)22:49

なぜ新型ポルテの二列目右側ドアはヒンジドアなのか?

乗り物(72)

→関連記事:ポルテ後継車について奥さんと相談 ディーラーから、スペイド(ポルテのデザイン違い車)の資料が手に入ったので、渡すことはできないが、お店で見せることはできると電話があったので、お店に行ってきた。 内容的には、雑誌のスクープ記事から大きな違いはなく、大きな発見はなかったが、デザインは、ポルテの方がましだな。 資料を見る前は、新型ポルテの二列目右側ドアが、スライドドアだったら完璧だったのにな、と思っていた。 ただ、実際に細かくスペックや記事を見ていて、設計方針を理解するにつれ、これは仕方なかったのかもしれないな、と思いつつある。 新型ポルテは、初期の情報だと、二列目右側ドアもスライドドアだったのが、途中で変更になったようだ。 なぜだろうか? 推測するに、おそらく、ポルテの仕様検討中に発売されたソリオの影響が大きいのだろう。 スライドドア車は、通常、ヒンジドア車に比べてコストも掛かるし、重くなる。 ソリオは、スイフトのシャーシをベースに、ドアなどは軽のパーツを活用したせいか、こうしたハイトワゴンにしては、ほぼ1t(下位モデル)しかなく、異様に軽い。ベースになったスイフトから50kgぐらいしか重くなっていないのだから凄いな。 そのお陰で、燃費も非常にいいし、価格も手頃なのだろう。 新型ポルテは、左側の大開口のスライドドアのせいで、通常のスライドドア車に比べても、他の部分の補強が必要になったはずだ。実際、旧モデルでも、重量が1.1~1.15tと、ソリオに比べて重い。 そこに、さらに右側もスライドドアにすると、ドア自体や他の部分の補強強化で、さらに重量が増すし、ソリオに比べて全長20cmほど長いこともあいまって、燃費でソリオに大負けする可能性が高い。 また、追突安全性能に手抜きがあるソリオに対し、トヨタでそんなことはできるはずもないから、真面目に対策すれば、必然的にソリオに対してさらに重くなる。 軽のパーツを多用したソリオに対し、トヨタのエンジニアにはそれは許しがたいはずで、ちゃんとした乗用車のパーツを使えば、価格面も不利だ。 実際、新型ポルテの燃費は、1.3Lだとソリオにやや負けている(逆に言うと、サイズが20cm長く、重量も重くて、この燃費は凄いのだが)。 新型ポルテ自体、1.3Lが1.5Lより燃費が悪いのも、重量が1.3Lエンジンに対しては、重過ぎることを示唆している。 天井があちこち丸くくりぬいてあるのも、カタログでデザインだと言い張っていたが、絶対苦心の軽量化対策だろ。 そんなこんなの思考実験の結果、ソリオに勝てる商品に仕上げるため、新型ポルテの二列目右側のドアをスライドドアにするのを断念し、ヒンジドアに変更したのではないかと思う。 だから、「新型ポルテの二列目右側ドアがスライドドアだったら・・・」という仮定はあまり意味がないのかもしれない。 それにより、値段も上がり、重くなって、燃費も悪くなれば、それはそれでネット住民は馬鹿呼ばわれするし、一般メディアでも、ソリオと比較され、基本スペックの数値で「劣る」とレッテルを貼られ、終わってしまうに違いないのだ。 新型ポルテは、右側をヒンジドアとする割り切りにより、トヨタが作る車として、ようやくトータルでソリオに対抗できる車に仕立てられたと言える。 安い車の設計は、何もかも最先端を盛り込める訳ではないだろうから、様々な要素の割り切りとバランスが肝心だろう。 両面スライドドアを諦めた新型ポルテの設計思想は、部外者のエンジニアから見ても、それなりに合理性があり、納得できるものだな。 値段については、いまだ明らかになっていないのだが、アクア同様、結構重要な機能が、オプションパッケージになっていて、どうやらソリオと同等の機能のオプションをつけると、総額で200万円をはるかに超える可能性が高いらしい。 トータル200万円となると、1.3Lで我慢し、サイバーナビも諦めざるを得ない模様だ。 だとすると、やはりスズキ・ソリオか、その三菱OEMのデリカD:2しかないのかなぁ。 大分絞られてきたな。 にほんブログ村

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