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テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:杭州・蘇州旅行記
久し振りに蘇州の旅の続きです。あともう少しだけお付き合いくださいね(笑)。
一夜明けて翌日、今日は蘇州の街と別れを告げて、上海に戻る日です。 その朝、少し早起きをして、蘇州に唯一残る城門がある「盤門風景区」を訪ねました。 ところで、蘇州の歴史は、紀元前514年、呉王こうりょが城壁を築いたことに始まります。 その後、呉の都として栄え、その街中に巡らされた運河は、やがて北京や杭州に繋がり、ますます繁栄して行きます。 この盤門は、そうした城壁の街蘇州に入るための城門のひとつで、14世紀に再建されたものです。 瑞光寺を含むこの一帯は、歴史的な建物も多く、盤門風景区として整備されています。 ホテルを出た車は、白壁の美しい蘇州の街を南へ10分ほど走ると、盤門風景区の入り口に到着しました。 まだ朝早いせいかもしれませんが、このあたりはとても閑静で落ち着いた街に感じました。 まず、表通りから見える立派な門を入ると、中国らしい赤いちょうちんが飾られた建物の向こうに、高くそびえる瑞光塔の優美な姿が見えました。 この瑞光塔は1700年ほど前、三国時代の西暦247年に建てられた蘇州では最も古い塔だそうです。 現在の塔は、つい最近修復されたばかりなので、外観はまだ新しく綺麗ですが、レンガの塔心の部分は900年ほど前、北宋の時代のものだそうです。 その塔を過ぎると、広い池のある庭園に出ました。 池の向こうのひときわ高い場所には、大きな建物が見え、その後方には蘇州らしい街並みが続いています。 池には大きな蓮の花のかざりが浮かんでいて、淡いピンクの花を咲かせています。 池の周りの、綺麗に手入れの行き届いた気持ちの良い庭園の中を、池の反対側に向かって歩いて行きました。 やがて、先ほど遠くに見えていた建物の所までやってきました。 両景楼と呼ばれるこの建物は、蘇州に多い江南様式の反りあがった黒い屋根が、とても優雅で風情がありますね。 建物の中に入って、上の階へ登ってみることにしましょう。 二階から外に出て見ると、欄干越しに今歩いて来たばかりの池と瑞光塔が立っています。 なんだかとても気持ちの良い眺めですね。 そこから真下を見おろすと、踊りの練習をしている女性達。 中国では、よくこうした練習風景を見かけますが、皆さん朝早くから元気ですよね。 さて、そこから歩いて、すぐそばにある盤門へ向かいます。 この盤門は、かつて蘇州の街へ入る城門のひとつでした。 その高い城壁に囲まれた姿からは、蘇州が難攻不落の城塞都市だったことを感じさせます。 城壁の上に登り、周りを見渡すと、外に広い運河が見えます。 この運河が、遠く北京まで繋がっていると思うと、ちょっと感動しますね。 運河には、大きな太鼓橋がかかっていました。 太鼓橋まで歩いて、渡ってみることにしました。 この高さからして、かつては大きな船がここを通ったのでしょう。 橋の上からは、盤門の様子がよく見えました。 運河から盤門には、船でそのまま入れるようになっているんですね。 そして敵が攻めてきたときには、この門を閉めて街を守ったのでしょう。 蘇州の盤門、その堂々とした姿は、堅固な城塞都市であった頃の蘇州の面影を残していました。 そうして、遥か昔の群雄割拠の時代に思いを馳せながら、盤門を後に最後の目的地である双塔へ向かいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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