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ナラティヴ ひとり語り

ナラティヴ ひとり語り

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2012.11.14
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『王のしるし』を読んだ。心が震えた。

本当の自由とは何かということを描いた物語だ、と思った。

これを子ども達にだけ読ませておくのは、もったいないくらいだ。

大人にこそ、こういった物語が必要だと思う。

自分の人生を愛によって仕上げるために・・。本当の自由を手にするために・・。

 

だがフィドルスの考えは過去の出来ごとにむかっていった。ボーティマックスの死顔に浮かんでいたあの驚いたような表情、手にした木剣の奇妙に軽い感じ、ひとりで自由な世界に一歩足を踏み出した時に感じた、あの死のように奇妙で、もの淋しい感じ・・・・
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 鳥たちがとんでいった空から、一枚の羽根が静かな空中をひらひらとまわりながら落ちてきた。その羽根はフィドルスの顔をかすめて下に落ち、塁壁の上の、ほとんどフィドルスの手に触れんばかりのところに落着いたーそれは目を射るように鮮やかな金をちらした黒っぽい羽根だった
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ずっと北から上昇を続ける太陽は、もう丘陵の上にすっかりその姿をあらわしていた。フィドルスがその方へわずかに顔をむけると、太陽の光線が目を射た。その金色の目くるめく光は、フィドルスの額に印された馬族の王のしるしに挨拶を送っているように思われた。

『王のしるし 下』ローズマリ・サトクリフ=作、猪熊葉子=訳(岩波少年文庫)より

 

次は、『ともしびをかかげて』を読みたい、と思った。ともしひ?縦.jpg






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Last updated  2012.11.14 11:06:45


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