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こまちのまずる。

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キクラゲ666

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カテゴリ:ネコニッキ。
 貰いたてのロシアンブルーの子猫を自分のマフラーに
 包んで、オイラは家路を急ぎました。
 子猫を連れて来て貰った、中洲にある叔母の店から
 テクテクテクテク…。
 風除けに川端通り商店街を歩いていると、ふと声を
 かけられました。  

「それは、ロシアンブルーじゃないですか??」
 
 声の方を見ると、そこにはギターと楽譜を抱えた
 40才ぐらいの小奇麗なオッチャンが。 
 商店街はすでに閉まっていて、私の傍らを出勤途中の
 綺麗なお姉さんが、何人か通り過ぎて行きます。

 私 「はい、今、知り合いにもらったんです」
 紳士「ちょっと、見せてもらっていいですか??」
 私 「どうぞ~♪」

 あくまでも礼儀正しいその紳士は、子猫を抱き上げて

 紳士「この子、可愛いですね~。私はロシアンブルーが大好きなんですよ。今までに4匹飼いましてね」

 と、子猫を私に返しながら自分の事を話し始めました。

 紳士「飼うならロシアンブルーって決めてるんですよ。でも、今はこうしてナガシの仕事をしているもので、とてもとても、ロシアンブルーを飼う余裕なんてないんです。仕事を頑張って、いつかまたロシアンブルーを飼うのが私の夢なんです」
 私 「そうですか~(ちょっと感動)」
 紳士「このロシアン、高かったでしょう?」
 私 「いいえ、これ、タダでもらったんです(・∀・)」

 紳士   「うっっそんッ!!!!」

 今までの穏やかな口調はどこへやら。それはそれはデカイ 声でした。

 紳士「え、ほんとに??ほんとにタダ??マジで??どこで?まだ残ってる??」
 私 「いや、この子1匹しか生まれなかったんで…」
 紳士「あ~、そうなんだ~。へぇ~。いいねぇ~、へ~」
 私 「あぁ、はぁ、まぁ…」
 
 その後も紳士(もうこの時点では紳士の称号は剥奪)は、
 ずっとうらやましがり、悔しがってました。
 チラチラと、雪が降り始めていました。  

                     >>続く。





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Last updated  2004/04/22 01:24:58 PM
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