カテゴリ:観戦日記(現地以外)
オーシャンカップの優勝戦は最高に盛り上がりましたね。
優勝戦のことについては既に書きましたが、BOATBoyの畠山さんが書いた記事(ブログ)がさすがプロという内容だったので、振り返りの意味も込めて、ここに掲載しておきます。(茅原選手に関する部分だけ抜粋しています。全文はリンクより確認願います。)もう読まれた方は、飛ばして下にスクロールしてください。 『 だが、今日のレースを作ったのは峰ではない。圧倒的にカッチョ良かったのは茅原だった。チルトをゼロに跳ねて直線足を強化して、3カドに引いて、コンマゼロ台の半ばまで突っ込んで、スリットから問答無用の絞めまくり!!! 私は戦前の予想で「茅原が伸びる峰を受け止めるには【A・スタートを峰より張り込む、B・直線足を峰に対抗できるほど強化する、C・3カドに引いて峰の脅威を弱める】の3つの勝負手のどれかが必要」みたいなことを書いたのだが、今日の茅原はその全部の勝負手をいっぺんにやらかした。素晴らしすぎる。 1マークまでは、茅原を中心に書こう。まずは3カド。もしも鳴門スタンドに大観衆がいたら、茅原が艇を引いた瞬間に異様な歓声とどよめきが轟いたことだろう。それを聞きたかったが、しんと静まり返った来賓席で見る奇襲はそれはそれで不気味な迫力に満ちていた。 3カドには「攻めの3カド」と「守りの3カド」がある。今日の茅原が3カドに引くなら、峰の猛攻を防ぐための「守りの3カド」か、と私は予想していたのだが、そうではなかった。チルトを0度に跳ねて、さらにストレート足を強化しての「攻めの3カド」。黒須田の前半ピットレポートにある通り、午前中の茅原は同期の「チルトの魔術師」下出卓矢と熱心に何事かを話し込んでいたらしい。チルト0度で伸び足を強化するには、どんな心得が必要か。そんな会話だったはずだ。そして、おそらく茅原は「出足よりストレート重視」と方針を決めたのだろう。 3カドから発進した茅原は、スリット付近でしっかりと伸びて行った。その直線足は、昨日までの迷子のように頼りないそれとは別物だった。しかも、6人の中で唯一のF持ちでありながら、ほとんどフルッ被りのコンマ06、トップスタート。 舳先を出し抜かれた山口が身体を張って受け止めたが、茅原はダッシュの勢いでグイグイ締め付ける。身体半分で抵抗する山口も内へ内へと追いやられ、さらにスタートが凹んでいたイン瓜生に接触するほど圧迫された。 この時点で、もはや2コースの山口に差しの選択はありえない。3艇の玉突き状態の真ん中から、苦し紛れのジカまくりを打つしかなかった。対する瓜生もまったくマイシロのない態勢で苦し紛れのブロックを放ったが、この内2艇にはもはや勝ちきるだけのスピードはなかった。茅原の3つの勝負手が三位一体となって、人気のふたりの勝機を消し去った、と言っていいだろう。 ここまで攻めたててから、茅原はスッと開いて差しに構えた。そこで突き抜ければ、今日のファイナルは「茅原の茅原による茅原のためのレース」だったはずだ。だがしかし、最終的なヒーローは茅原ではなかった。最内から青いカポックを被った怪獣が、例によって凄まじいスピードで突き抜けていた。内の大競りを横目で見ながらの2番差し、一閃。 この1マークの出口で、今年のオーシャンカップの覇者が決まった。出足をそれなりに殺して伸びを強化した茅原に、この怪獣をさらに迎撃するだけの力はなかった。嗚呼、今日の優勝戦は「茅原の茅原による峰のためのレース」と言わざるを得ない。そして、こうした残酷なヒーローの入れ替わりも、ボートレースの醍醐味のひとつなのだ。』
BOAT RACEビッグレース現場レポート 優勝戦 私的回顧 より(←リンクになっています) 本当に優勝戦の茅原選手のレースは素晴らしかったです。 ですが、優勝戦だけが素晴らしかったわけではないですね。 今節引いたモーター78号機はSGを戦うには役不足なものでしたが、そのモーターでもゴンロク無しで予選を走り切ったからこそ、準優1号艇に乗れ、優勝戦にも乗れたわけです。 今節の茅原選手は非常に落ち着いていました。そして的確でした。それはピット作業においても、レースにおいてもです。早い段階で本体整備し、モーターの実力を把握したうえで、あとはレースに集中。しかし、それは守りに入っていたわけではないことは優勝戦を見れば明白ですよね。 そのことで、今節は良い流れを止めることなく、優勝戦まで走り切ることができたのではないかと思います。 茅原選手の言葉を借りれば「凌いで」ばかりの苦しい状況で掴み取った優勝戦だったからこそ、優勝戦の走りに感動を覚えたことは言うまでもないことです。 優勝戦の結果は、惜しくもあり、悔しいものでしたが、しかし、得られたものは大きくそして多かったかと思います。 それは苦しい機力気配であってもレースがレースが出来、結果が出せること、そして様々な手段を講じれば優勝戦のようなレースが出来ることを経験したこともその一つです。 また、F休みを控えて賞金を大きく上乗せすることで、グランプリ戦線に踏みとどまることも出来ました。 そしてなにより、来年児島で開催されるグラチャンの出場権を早々に手にしたこと。 今節の結果は、ただSGで優出した以上に意味があり、価値があるものでした。 今節ひとつだけ残念だったのは、オール3連対記録が止まったこと。といっても前節オール3連対だったので、その続きがどこまで行くか楽しみにしていたのですが、今節4日目に4着になって止まりました。 今回は14レース間オール3連対でした。 なお、ゴンロク無しは20レース継続中ですよ。 最後に、今節の勝手に選ぶベストレースですが、準優勝戦です。 優勝戦は別格です。でも優勝戦は勝ててないですからね。どうせなら、勝ったレースがいいじゃないですか。というのは半分は冗談です。 カッコ良さで考えたら、最高の走りに最高の結果ですよね。この条件なら準優勝戦かと思います。 つまり、ベストレースではなく、カッコ良かったレースの方が正しいですか。 でも、あの準優勝戦のターンはカッコ良かったです。あんなに攻め込まれていたのに誰も寄せ付けない気迫の先マイ。痺れましたね。 また、準優であの走りをしたことで、優勝戦の戦いが出来たわけですから。優勝戦に向けて勢いもついたでしょうし、峰選手対策をしないとダメなことも思い知ったではずです。準優の走り無くして優勝戦の走り無しです。 でも、一番の理由は峰選手に勝ったからというのは、ここだけの話です。 さて、すぐに次節のびわこ周年が始まります。 せっかくいい流れになっているので、まだまだ賞金も上積みしてF休みに入って欲しいですね。 次節は貪欲にレースしてもらいたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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