2021/08/02(月)20:18
天皇陛下の御研究と皇居の生きものたち
2019年3月2日、上野公園の国立技術博物館で「天皇陛下御即位三十年記念展示 天皇陛下の御研究と皇居の生きものたち」の企画展に行きました。
↑ 天皇陛下御即位三十年記念展示 天皇陛下の御研究と皇居の生きものたち」の企画展。
↑ 皇居内生物学研究所職員とのお打ち合わせ。
↑ ご愛用の顕微鏡をご使用。
↑ 皇居内生物学研究所でご研究のお打ち合わせ。
↑ 皇居吹上御苑(ふきあげぎょえん)と道灌濠(どうかんぼり)周辺の生物相調査。
↑ 皇居内の主な調査
吹上御所一帯と生物学研究所、道灌濠周辺の約60ha。
↑ 天皇陛下と生物学。
↑ ハゼ類の研究。
↑ ロンドン・リンネ協会でご講演なさる天皇陛下。
天皇陛下は、魚類学のご研究の業績により、1980(昭和55)年にロンドン・リンネ協会の50名限定の外国会員となられ、1986(昭和61)年には同協会の名誉会員となられました。
2007(平成19)年5月、「分類学の父」とよばれるカール・フォン・リンネ生誕300年祭に当たり、天皇陛下はロンドン・リンネ協会に招かれ「リンネと日本の分類学」と題するご講演をなさいました。
その要約はイギリスの総合科学雑誌「ネイチャー」にも掲載されました。
↑ 天皇陛下によるロンドン・リンネ協会でのご講演の要約(英国の総合科学雑誌ネイチャーの別刷り)
↑ ウプサラ大学名誉学員の証書とメダル。
2007年(平成19)年5月、天皇皇后両陛下は、スウェーデン・ウプサラ大聖堂で開催されたリンネ誕生300年式典に出席されました。
その折に、天皇陛下は、ウプサラ大学の名誉学員の称号をお受けになりました。
↑ ウプサラ大学名誉学員の証書。
↑ ウプサラ大学名誉学員のメダル。
↑ 国際生物学賞授与式(2017(平成29)年12月4日)にご出席なさる天皇皇后両陛下。
↑ チャールズ2世メダルと証書。
1998(平成10)年5月、天皇陛下は、長年にわたる魚類学のご研究成果により、英国王立協会(ロイヤル・ソサエティー)から科学の進歩に顕著な功績のあった元首に贈られるチャールズ2世メダルの世界初の受賞者となられました。
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↑ 天皇陛下ご自身が研究なさった皇居のタヌキ。
都市化の進行に伴い、東京都心から一時期姿を消したとされているタヌキが、皇居で頻繁に目撃されることに興味を抱かれた天皇陛下は、その食性を明らかにする研究に乗り出されました。その研究成果は2報の論文にまとめ上げられました。
↑ 皇居に生息するタヌキ(撮影2014年2月)。
↑ 皇居に生息するタヌキ(撮影2014年2月)。
↑ 皇居のタヌキは何を食べているか。
動物質では昆虫類が、植物質では種子が多くを占めました。
↑ ある1頭のタヌキの2007年12月から2008年4月の行動範囲。
皇居のタヌキは、皇居の外へ出ることはほとんどありませんでした。
↑ 指輪型電波発信機。
指輪のようにタヌキに付けます。布の部分がやがて劣化して、自然に脱落するように工夫されています。
↑ 受信機。
八木アンテナとケーブルでつなぎ、八木アンテナの前方で電波をとらえると信号で知らせてくれます。電波をとらえた方角を記録して、2か所以上で同じ電波をとらえることでタヌキの位置が分かります。
↑ 八木アンテナ。
タヌキに付けた発信機が発する電波をとらえます。
↑ 代表的な都市緑地。
皇居、赤坂御用地、新宿御苑、明治神宮、附属自然教育園。
↑ 東京上野公園の国立科学博物館。
↑ シロナガスクジラの巨大モニュメント。(国立科学博物館