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歯 細胞から丸ごと再生…マウス実験で成功
東京理科大研究グループ 米科学誌電子版報道 マウスの胎児から採取した細胞を体外で培養した後に、マウスに移植して血管や神経のある歯を丸ごと作り出すことに、東京理科大基礎工学部の辻孝・助教授(再生医工学)らの研究グループが初めて成功した。 成功率も高く、将来的に人間の歯周病や虫歯で抜け落ちた歯を再生させる技術として注目を集めそうだ。19日の米科学誌「ネイチャーメソッズ」電子版で報告された。 研究グループは、臓器や器官は、その元になる細胞の上皮組織、間葉組織が相互作用して形成される“種”が成長してできることに着目した。まずマウスの胎児から、歯の元になる細胞、歯胚(はい)を取り出す。歯胚を構成する上皮組織と間葉組織を酵素でバラバラにしてそれぞれ約10万個の細胞として、ゲル状のコラーゲンの小さな滴(0・02cc)に高密度に注入。血清の入ったシャーレの中で2~4日間培養したところ、歯の種を再生できた。 その歯の種の一部(長さ0・25ミリ)をマウスの抜歯した跡に22回移植したところ、17回生着し、2週間後には8倍の2ミリの大きさの歯に成長していた。 この歯には、機能を維持するのに必要な神経や血管が内部に通り、歯と歯茎の間でクッションの役目を果たしている歯根膜もできていた。 再生医療の分野では、胚性幹細胞(ES細胞)から、肝臓など目的の臓器の細胞を作ることには成功しているが、臓器そのものを作製するまでには至っていない。 研究グループでは、同様の方法で、マウスの毛を作製することにも成功。今後、腎臓や肝臓などさまざまな臓器の作製に応用していく考えだ。 (2007年2月19日 読売新聞) http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070219ik07.htm お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年02月20日 10時09分49秒
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