2008/01/02(水)14:59
乱鴉の島/有栖川有栖
下宿のばあちゃんの紹介で、春休みに三重県の
小さな島に旅行に出かけた、大学助教授の火村と
その友人で推理作家のアリス。
ところが、船の手違いで別の島に辿り着いてしまう。
無人になりかけたその島で、唯一人の住む家を見つけたが、
そこに集まった人々はどこか奇妙な雰囲気でふたりを迎え・・・。
今年最初の読書感想文ですw
一昨年からハマりにハマって、図書館で借りるだけでは飽き足らず、
とうとうほとんどを掌中に収めた(?)有栖川作品でスタートです。
(と言いつつ、コレは借り物ですが)
手違いで孤島に降り立った火村助教授&アリスが、
島で遭遇した数日間の出来事。もちろん殺人事件も起こります。
島に集まる人々はみな同じ目的を持つ仲間同士と思われ、
時に非協力的でもある中、部外者であるふたりは
犯人探しを初めとする謎に挑みます。
解決に向かうまでの道のりには、相変わらず勘違いや落とし穴が。
アリス、いつも以上に回り道が激しいのでは?
まぁ、ちょっぴり天然ボケっぽく先走るアリスがいるからこそ、
火村先生の鋭さが際立つのでしょうけど(^^;
それにしても今回は、火村先生も危なっかしいです。
そんな事はないとわかっていても、集まりのメンバー達に
やり込められてしまうんじゃないかとヒヤヒヤしましたよ。
気に入ったのは、大人の集まりになぜか参加する2人の小学生と
火村・アリス両名がキャッチボールする各シーン。
火村vsアリスのキャッチボールも好きだな♪
しかし、先生。
子供に変化球をせがまれて「俺は曲がったことが嫌いだ」とは。
実はコレ、この本で一番気に入ったセリフだったりします(笑)
あまりの助教授らしさに、ナマで聞かせていただきたいもんだわ。
もちろん、左手にはグローブを嵌めたままw
乱鴉(らんあ)の島 著者:有栖川有栖
新潮社 2006年6月発行