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テーマ:映画館で観た映画(8561)
カテゴリ:極上の暇つぶし 映画
センダックの大人気絵本の映画化。 予告を観てから、ワクワクしていました! でも、あの短い絵本をどんなお話にするのかは、あまり見当がつきませんでしたが。 予告でおわかりのように、「かいじゅうたち」のシルエット、表情、たまんない…! ジャンプ!そして、マックス含めて、砂丘のころがりっぷり! センダックの絵は質量感が魅力だと思うのですが、見事にスクリーンに現れて、確かにそこに存在していました。 マックスの中の「かいじゅう」が思い切り暴れ出し、叱られたことで船出して「かいじゅうたち」の国へたどり着く。 子どもは、大切にされていても、大人の都合で何かと理不尽な目に会うものです。 大人から見たら、子どもの都合なんて取るに足らないと思われていますから。 マックスのお母さんは子ども思いのいいお母さんだけど、余裕がなかったり、自分の都合があったりするわけで。 絵本の物語は、マックスが大暴れするのにも別に理由はいらないし、自分の中の大暴れが広がって「かいじゅう」の王様になって「かいじゅう」ごころをひとしきり満足させた後、寂しくなって戻って行くという、シンプルなお話。 この物語世界に、読者それぞれの思いが広がっていきます。 みんな自分の「かいじゅう」ごころを解き放って遊ぶのではないでしょうか。 そんな読者の一人であるスパイク・ジョーンズが、「かいじゅうたち」の王になったら何をするだろうか?どうなるだろうか?などと空想をふくらまし、また「かいじゅうたち」はどんなことをしたり、考えたりするだろう?と想像して出来上がった作品なのだと思います。 だから、自分の中に持っている原作の絵本世界と違っていると、拒否感を感じる人もいると思います。 大切なものであるほど。 そこは気になりました。 あと、小さいお子さんが観てしまうと、先にこの映画の世界が焼きついてしまうでしょうから、せっかくの大きな力を持つセンダックの絵本としては、もったいないかも。 (でも必要なら、映画の記憶も自分にとって必要なものだけが残って、ちゃんと自分の絵本になっていくのかもね。) 私はそれほどの愛読者ではないので、「かいじゅう」の造形や動きに魅せられ、またウェットで繊細で不思議な「かいじゅう」たちとの物語も、期待はずれではありませんでした。 スクリーンで観られてよかったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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