1008314 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

猫並生活

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Calendar

2011.03.26
XML
カテゴリ:観劇日記
昼の部は、初日に見て、千穐楽にも。

今回は千秋楽が土曜だったので、当初は楽前に見るつもりだったんですが、25日にあった六郎オジサンの小鍛冶をどうしても見たいと思い、そうなると他に日がなくて。土日はめったなことでは取らないんですが、ま、たまにはいいか、と。

で、今日も3階なのですが、歌舞伎の後に柳橋で地唄舞の会を見る予定があって、そのために着物にしました。春っぽい、若づくり完成。

10帯.gif

演目には特に関係ないけれど…御所五郎蔵は吉原、吉原と言えば桜。先代萩は弥生狂言。弥生と言えば桜。それでいいのだ(爆)

幕開けの、花形揃いの『恩讐の彼方に』は、3階から引いて見れば菊之助の怖さも半減。なーんだ、執り殺されそうな感じ、減りますねー。なんだか冷静に見ちゃいました。幕開けの演出が初日とは変わってて、松緑が出てくるのが早いし、團蔵さんもあっという間に殺されちゃう。スッキリしたけど、手短な感じ。そう思うと、今月ここだけの團蔵さんに、もっと暴れてほしかったりして。

私は、なーんとなく、3年くらい前からかな、松緑を見るたびに応援したい気持ちになっているけれど、去年の花形あたりから染五郎と松緑というハトコ同士の組み合わせがなかなかいいなとも感じています。花形では海老様も入ってハトコ3人組だったけど、この3人はそれぞれ全く持ち味が違うから、上手く配役できるといい相乗効果が生まれそう。ま、海老様はいいんだけど。だから、染・松で、いろいろ見たい気がしています。古典も、こういう新歌舞伎も、いろいろ。今月はこういうのが見られて、まず満足。なかなか共演しないような気もするけど、これから増えるといいのにな。うん。

初日は、これを堪能して、次の『先代萩』も一生懸命見ちゃったせいで疲れちゃったのだけど…判っていて、なぜか今日も『先代萩』もしっかり見ちゃいました。でもね、やっぱり近い席より3階の方が気持ちが引くから楽。五郎蔵まで気力は保てたと思う!

それに、初日は緊張感が伝わってくるようだった魁春の政岡も、さすがに千穐楽、これでし納めか!って覚悟かな、緊張を上回る情熱みたいなものがヒシヒシ。前は間違えたのか飛ばしたのか不都合があったのか、なんて思った部分も、同じままスムーズに流れたので、そうか成駒屋はこういう形なんだ!と納得。千松が「お主のために」で頭を下げないのも、歌右衛門家の型なんですね、きっと。

この頃は田之助ばかり見慣れている栄御前も、芝翫だとさすがの存在感だし、扇の使い方が違ってて面白い。それに初日には判らなかったけど、上からみると、栄御前の座る位置がずいぶん前なのでビックリ。そうか、だから蔓桶を持って出てきた芝のぶちゃんが芝翫にすっぽり隠れちゃって見えなかったのか…

いつも栄御前はもっと後ろに座ってる印象だったのですが、今日の芝翫は、上から見て政岡とほぼ同列か、やや前くらいに座ってたので、腰元はその真後ろに後見のように座り、1階席の前の方だと栄御前に隠れて見えない。セリフの通りのせいなのか、型なのか、芝翫の栄御前はぐぐっと前。そのせいか、絵面の中心がギュッと濃縮してる感じ。

いや、もしかしたら田之助でも他の栄御前でも、同じような位置に座ってるのかもしれませんが、私には京の栄御前がいやに突出して見えたのでした…芝翫だから?うーん。

前回は長くて疲れた飯炊きも、なるほど、これがあると千松がまだ幼いコドモだっていうのが印象に残って、この後の事件が引き立つかも。まだ自分の意思もはっきりしないようなイタイケな千松が、親の教えをしっかり守って死んだっていうのが感情的にちゃんと判る。泣ける。

竹の間は面白いし好きだけど、竹の間と飯炊きを両方すると時間がかかり過ぎるからか、この頃は通しでもどっちかだけみたい。でも、こうなると竹の間と飯炊き、両方観たいなぁ。両方あると、二人の子役のそれぞれの立場を思って泣けるもんなぁ…うーん、花水橋入らないからさ。ダメ?うーん。

実は私、御殿のあとの仁木弾正は好きですが、対決になるといきなりセコイおっさんになるのでガッカリします。だから、今回のように雲歩きだけやって終わってくれるのは大歓迎(笑)いや、弾正に限ってですけどね。問注所のシーンは勝元がカッコいいから、嫌いなわけじゃないんだけど、ま、勝元役者によるか。

次に見る時は、対決抜きでもいいから、竹の間と御殿の飯炊きつき、両方ありますように(祈)

そして切り。よーし、気力も体力も持ったぞ、私!『御所五郎蔵』は、やっぱり構成に難を感じるけど、ま、いいや、菊五郎がカッコいいから。あはは。

仲の町での出会いの、扇を投げ合うところの手際は、さすがにベテランは素敵ですね。上から観ても、それは変わらず。浅草で見た時なんて、運動神経抜群で踊りも上手なハズの七之助でも「あれ?」な感じがしたけれど(他はさらにあれれ?)、同じ月のすぐ後に團十郎で見て、あー、オッサンのが上手い!って思ったんだっけ。今回も、菊五郎と吉右衛門の両方とも切れ味抜群。

近くで見てるとどうしても菊五郎ばっかり見ちゃうのだけど、上からだといろいろ目に入り…最後の場面で菊之助の姿勢を眺めていて、ようやく「ああ、松也君のパーティーで見た映像はこれのことか」とガテン。初めての傾城衣装にカラダがついていかない松也くんに、総浚いの後、皐月役の福助が熱血指導してるシーンがあったんですが、こうしてこうすると、ほら、楽だろ?ってなところ、どのシーンなんだか判らなくて。なーるほど、逢州さんはあんな動きをしてたのか(笑)

あと、タイトルに挙げた「おお、似てる似てる!」って感じた部分と。誰が似てるのかといえば、ええ、幸四郎と吉右衛門。映画「さらば心の歌舞伎座」で似てるぞ!と思っちゃった私ですが、今月の昼って、よく考えてみれば、幸四郎と吉右衛門は続けて妖術使いをやってるじゃないですか…

『先代萩』でどんどろどろと幸四郎が登場したと思ったら、その後の『五郎蔵』で吉右衛門がどんどろどろで壁の中に消えていく。

筋書きの写真を見れば、なるほど化粧の色合いも似てる。

そして、その顔立ちは、おー、やっぱり似てる!

兄弟なんだから似ててアタリマエなんだけど、なんだか大発見したような気分の私。

さー、長く感じた今月も、これで歌舞伎公演もおしまい。私の観劇予定も今日ですべて終了。月末まではまだしばらくあるけど、次の観劇予定はエイプリル・フールだもんな。

…と、なると。さて。今月の一番は…うーん、歌舞伎はどれも一長一短あって難しいかも。敷いて選ぶなら、うーん、『恩讐の彼方に』にしとこう。歌舞伎以外は、お能が3つつぶれたせいで、たった1つ、コクーンの『日本人のへそ』しか観てないんだから、選びようがないや。

◇◆◇

ウチの老母が、どういうわけか、今晩は演舞場のお向かいにある「嵐山」(っていうんでしたっけ?三越にも入ってる)のお弁当が食べたいと言うもんだから、開演前に「終演後に買って帰るので予約したい」といったところ、千穐楽で午後にどれが入荷するか保障できない、予約は受け付けられないので、終演後に寄ってみてくれ、と言われる。

んー

幸い、終演後に買えたんですが、そのせいで、自分のお昼をそこで買うのはなんとなく憚ってしまい、そのまま入場。

仕方がないから演舞場の売店で、と思って見れば、ろくなもんがない。まさか、そんな、バカな!と、いったん諦めて、ご飯休憩に改めて出直してくれば、売店にちゃんとグリル梵のカツサンドが出てるじゃないですか。そうよね、そのハズ。しかもできたて?暖かい。ラッキー!

3月演舞場@カツサンド.gif





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.03.26 21:54:13
コメント(9) | コメントを書く
[観劇日記] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.