猫並生活

2012/01/06(金)00:15

始まるまでの妄想を楽しむ

観劇日記(549)

昨日に続いて、今日は演舞場の昼。 昨日に続いて、年に何度も締めない袋帯(爆) 去年は訪問着を一度も着なかったし、無地でも付け下げでもつい「つづれでいいや」と袋帯を避けてばっかりだったから…考えてみたら、袋帯の厚みに耐えられるのは真冬しかないのではないか?と思いつきまして、ええ、お正月のうちに一年分締めちゃうかって、ね。 いや、この機会に袋帯を見なおすかもしれないし…厚いし重いし締めるのも面倒だけど、形は決まりやすいし崩れにくいのも確か、かも。 同じかぶりつきでも、昨日は中央ブロックの上手通路際、今日は真ん中の真ん中。そこで雪姫を見るんだから、トキ色ってわけにはいかないけど同じピンクで…豚肉色の付け下げの私(爆)この松の帯、何年ぶりに締めたんだろ(大爆) さて。 昼夜で鳶つながりだとは認識していたんですが、ああ、そうか、昼夜で獅子つながりでもあったんですね。 幕開けの踊り、相生獅子か。女方二人って認識しかなかったんですが…だから飽きちゃうんじゃないかって思ってたんですが…これが意外や意外、思いのほかに楽しめました。 魁春と芝雀。白と赤のお姫様姿で出てきたけれど、間近で見ててビジュアルの違いはもちろん雰囲気の違いも面白くて…できればもうちょっと引きで見たかったくらい。この後3階からもう一度見るけど、そこまで引くんじゃなくて、踊りの見やすい距離…8列目くらい…で見たら、もっと良かったかも。 でも、近いからこそってことも。かつらの形は同じだと思うんだけど、吹き輪の出方というか幅というか微妙に違う。髷の高さも。これって役者の顔の幅とか形とか身長に合わせて作ってるからなんですかね。それぞれベストバランスを狙ってるのかな。なんかね、よーく観察してると、もしかしたら和装における美しさのポイントが判るかもしれないなって思ったりして(笑)化粧とかアタマを結う時のコツみたいな。 もちろん踊りそのものも変化があって興味津々で見ちゃったし、ラストの毛ぶりは、私の席からだと芝雀にかぶって魁春の姿がまったく見えず、ただただ毛しか見えなかったのが、かえってスペクタクルと言うか、昭和の特撮みたいで(爆) ただ…長唄が寂しかったかも。そういえば夜の連獅子も、立こそ栄津三郎に里長に傳左衛門だった(と思う)けど他は若かったっけ。ここは数自体が最小?の6枚だし、私には文五郎さん以外は顔が判らんくらいで…止めがあんなに若いのって珍しいような気がするけど、そうでもないのかな。別に演奏がどうのこうのってわけじゃないんだけども、いくらお正月であっちこっちに分散しているといっても、ここが一番じゃないのかぁって思うとね、ああ歌舞伎座じゃないんだなって、寂しい。 と、そうこうしているうちに、雪姫。 タイトルにあげた妄想は、この雪姫を、菊之助が誰に習ったんだろうなってこと。要するに、どこんちの型なんだろう、と。 浅草で亀治郎がやった時は京屋の型で綱引きの後見に京蔵が入ってたっけ。 今、ジャッキーさんに習いに行くというのは現実的でないけれど、芝翫ならありえたタイミングだし、成駒屋なら大枠を芝翫に聞いて実務を福助に習うというのもアリかもしれない。それと、比較的近い関係に萬屋ってのもある。しかし、政岡を習ったのが玉三郎だったんだから、これも玉三郎って可能性も高い気がする。 福助と芝雀の雪姫は、比較的最近この演舞場で見ているし、時蔵は東京じゃなかったから見てないけどやっぱり割合に最近やってるハズ。ワタクシ的には京屋の人形振りを見たい気もするけど、いずれにしても幕があけば桜の木の位置である程度判る。だから、下調べナシで、幕開けまで妄想して楽しむことにしていたのでした。 で、開いたら、桜の木は屋台の下手に1本。なるほど、玉三郎か。 だったら、爪先鼠はもちろん、狩野之介とのやりとりも目の前で見られるなっ この形、桜の木が1本で済むから低コスト…ってほどでもないでしょうけど、道具的には楽なのかな。どうなんでしょ。どうせ久吉が昇るための桜は必要だし、それと雪姫をくくる桜とを共用できちゃうって便利じゃないって思っちゃう。 それに、やっぱりここの間口だと成駒屋の型は1等席でも屋台の雪姫が見えないところがあるからイカンかもなぁ… なんてつらつら考えながら見ていると、井戸に腰掛けるのも、引っ込む時に髪を直さないのもまんま玉三郎で…こうなると、再演して菊之助なりの工夫の入ったモノを見るのが待ち遠しい感じ。見たばっかり、いや、見てる途中から次を期待するのってへんかもしれないけどさ。 そういえば、いつだったか、錦之助が「金閣寺の鬼藤太はたいていボク。ボクじゃなかったら彌十郎さん。他にないくらい」なんて言ってたっけ。でも今回、錦之助は正清。昇格した?!その話を聞いてからずいぶん経ったってことかな。いまや、彌十郎だって鬼藤太はやらなそうだもんね。どっちかっていえば大膳だゎ。 大膳といえば、三津五郎は今月、昼に大膳、夜に五郎って…太い役ばっかり。自身の著書に「若い頃は、自分は二枚目になるんだと思っていた」ってあったのを思い出し、そうそう、きっと周りもそう思っていたと思うけど、どこでどうしてこうなったんでしょう?なんて(爆)でも似合うなぁ、王子のヅラ。 昼も切りに菊五郎が出てきて…鳶と坊主なんだよなぁ。吉右衛門のがカッコいい(爆) 私は、汚い坊主の菊五郎を愛でられるほど、まだ人間ができてないもんだから、加賀鳶ってあんまり嬉しくないんだけれども、まぁそれでも、菊五郎が見られないよりはいい。 かぶりつきで見たいとはまったく思わないけれど!それでも3階からだとただ汚い坊主に見えそうなのが、かぶりつきなら可愛いところも見逃さない~それもいい。うん、きっといいハズ。 今月のもう一役が辰五郎だから、ま、いいか、とも思う。冒頭の勢揃いでカッコいい菊五郎をガン見すれば気が済むからいいか、ともとも思う! ◇◆◇ 昨日はお友達にお菓子を頂戴して楽しんだのですが、今日は一人だったので、売店をうろうろ。ついでに流れで2階まで上がってみる。3階にめでたい焼きを買いに行くほどじゃないけれど…と思っていたら、2階に清月堂が出ていて、こんな可愛い大福を発見。 ツバキの花をかたどっていて、葉っぱは本物のツバキ。 考えようによってはただのイチゴ大福ではあるのだけれど、ビジュアルの可愛さに通り過ぎること叶わず、ついつい買ってしまいました。

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