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三文風信

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2013.03.03
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塾から戻る娘を待って、足湯に浸かりにいった。
車窓には夕焼けにシルエットが浮かび上がる家々。
田畑広がる地域だから空も広く、そして夕焼けも艶やか。
見とれてハンドル操作が疎かになりそうだった。

現地について空を見上げると、なぁんだ、星がいっぱいだ。
久しぶりだな、こんな星空を見たのは。
お仕事から帰るときは、そんな余裕はない。
ただ早く帰宅して、主菜を作って子らに食べさせなきゃって焦るばかり。
まぁ、お仕事のピークは超えたから、しばらくは早く帰れそうだけど。

昨夜から読み始めた「阪急電車」は、とても読みやすかった。
家事やお昼寝の合間に、一気に読むことができた。
なかなか面白いじゃないの。
どこにでもありそうな、日常の小さな事件の集まり。
読み終えた後、無性に誰かへ電話したくなった衝動を抑えた。
忘れていた、誰かを思う気持ちを取り戻せた気分。

物語の中で、ドレスの色について語られている場面があった。
結婚式に招かれた客は、新婦に気遣って白は着ないということ。
うん、確かに常識なのよね、それって。
独身時代は、クリーム色のワンピースを着て披露宴に参列していたことを思い出した。
あれ、もう着れないわよね、だって膝上丈だったし。

まぁ、クリーム色なら許されるだろうけれど、やっぱり純白はNGだ。
あなたの色に染まりますって意味があるからなんだけど、ね。
実は、どんな色でも受け入れながら染まらぬ色でもあるんだな。
それは、ホワイトボードに描かれた色を消すイメージだ。
白紙に戻す、という言葉もあるし。
壁の落書きを消すには、次のことも考えて白が使われることが多いし。

そういえは大学の卒論は源氏物語の夕顔のことを題材にして書いたんだっけ。
夕顔の花の白は、何ものにも染まらぬ色。
どんな人にも染まらず、儚く短い人生を生きた夕顔の君に、ひどく共感したのは何故だろう。
流されるままに生きるなんてまっぴらごめん、自分の人生は自分で切り拓いてやるなんて息巻いていた若い頃、実は、人に委ねる人生も悪くないと内々感じていたのかもしれない。
そんなの自分のキャラに合わないから、敢えて卒論の題材として公言したかったのかもしれないなぁ。

今日、本を読んで忘れていたあの頃を思い出した。

白、か。
嫌いな色じゃない。
だけど、服はあまり持っていないわ。
何ものにも合わせやすく、でもそれだけでは、ぼやけてしまう難しい色。
今年の春は、一着ぐらい、着やすそうなものを探してみましょうか。



















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最終更新日  2013.03.03 22:37:35
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