くりごと

2007/04/15(日)02:40

八重桜満開

散策・紀行など(164)

今日は父の病院に行った帰りあまりにも暖かく天気も良く気持ちがよかったので 王子を通って十条まで病院から歩いて帰る事にしてみた。 暖かいというか暑いくらいで陽射しを結構強い。 真夏のもっと暑い時よりも紫外線はこの季節から初夏にかけてが一番強くなる。 したがってUV効果のあると言われている化粧を厚塗りするようになる。 結果かなり化け物染みて来てるだろうなと、でも自分じゃ見えないから気にしない・・・、 そんななりをして歩いてる今日この頃である 父がリハビリ訓練を受けながら入院している病院から飛鳥山まで歩いて10分位の距離だ。 先週までにソメイヨシノはすっかり散ってしまい完全に葉桜状態で 山全体が桜色に染まったあの時間は何所に去ったのかと思うくらい違って見える。 しかし新芽の紅葉などの木々の柔らかな芽吹いた若い葉の色はまた格別のものがある。 これもこの時期にだけ許された目を洗われるような純粋な彩りである。 外側からはよく見えないのだけれど飛鳥山の中は今八重桜が満開になっている。 ソメイヨシノの儚げな様に比べると八重桜はぼんぼりのような幼女のような雰囲気に思う。 我が家の近くにも八重桜が数本あるけれど今日飛鳥山の八重桜並木を見て 幼女だとばかり思っていた八重桜が豪華絢爛な花なのだと初めて気がついた 夕方近くなってしまったので光の加減があまり良くなく解り難いと思うけど、この辺りが飛鳥山紙の博物館の横からの八重桜並木への入り口になる。 色々な種類の八重桜があるのに驚いた。種類によって花の色も葉の色も大きく違っている。 御衣黄(ぎょいこう)という種類の桜は花びらの色が淡い黄緑色をしている不思議な八重桜だ。 上の御衣黄と似ているけれどこの「鬱金(うこん)」という種類はほんのわずか花びらの元の方がかなり薄いけれど桜色をしている。 さとざくらの「関山(かんざん)」これが一般的に一番多く他所でも見られる八重桜かと思う。 さとざくらの「麒麟」(下と同じ) 今日一番見事に完璧満開の状態だったのはこの木。華やかさは随一だった。 少し白っぽい薄い桜色の「一葉」 飛鳥山公園には都電荒川線のちょっと古い車両が遊び場に設置されている。 往年のチンチン電車は今も健在で飛鳥山をぐるりとめぐりながら 三ノ輪から雑司が谷までゴトゴトと走る都内唯一の路面電車である。 そして同じ広場にはD51もあり中に入ったりして子供達に人気がある。 この広場は以前回転式の展望台があった場所であるが実は私は一度もそれに上がった事がない そしてこれが有名な飛鳥山の碑である。 古くは熊野飛鳥明神の社地であったことから飛鳥山という地名ができたと伝えられる。 八代将軍吉宗が王子神社に当地を寄進し桜を植えて一般に開放したいわば日本初の公園。 元文二年(1737)に王子神社別当金輪寺の住職が 紀州熊野から石を運び建立した飛鳥山由来の碑がこの写真の石碑である。 碑文は非常に難解な漢文で書かれている上に、異体字や古字を用い更に石材の傷を避ける為 文字を斜めにするなどして余計に読めない碑文となった。 江戸の庶民に「飛鳥山内と読んだか拝むなり」と川柳にも読まれた程その難解さは有名だった。  ?(__!)?(!__)?  ?(__!)?(!__)?  ?(__!)?(!__)? 飛鳥山は数多くの錦絵にも桜の名所として描かれているが その殆どの絵の中には上記の石碑が描かれている。 こうして八重桜が終わるとやがて飛鳥山はさつきの山になり 次にはアジサイ色に染まる山となって季節の彩りを視覚で伝えてくれるのだ。

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