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幻覚ねこ

2020.06.19
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カテゴリ:日本文学 メモ
柳田国男「猫の島」より:

多くの家畜の中では猫ばかり、毎々主人に背いて自分等の社会を作つて住むといふことが、第一には昔話の昔からの話題であつた。九州では阿蘇郡の猫嶽を始とし、東北は南部鹿角郡の猫山の話まで、いゝぐあひに散布して全国に行はれて居るのは、旅人が道に迷うて猫の国に入り込み、怖ろしい目に遭うて還つて来たといふ奇譚であつた。猫嶽では猫が人間の女のやうな姿をして、大勢聚つて大きな屋敷に住み、あべこべに人を風呂の中に入れて猫にする。

中国方面で折々採集せられる例では、この猫の国の沢山の女たちの中に、一人だけ片眼の潰れた女が居た。それが夜中にそつと入つて来て、私は以前御宅に居たトラといふ猫です。爰に居ると命があぶないから、早くお遁げなさいと教へてくれる。(中略)つまりは猫が必ずしも人類の節度に服せず、ともすれば逸脱して独自の社会を作らうとするものだといふことを、稍々アニミスチックに解釈して居た名残とも認められるのである。



ブラックウッド「いにしえの魔術」より:

​「というのは、わたしが突然感づいたのは、この街ぜんたいがそれまでわたしの見ていたものとは別のものではないかということでした。人々のほんとうの活動力と関心は、どこか見かけとはちがう別のところにあるようでした。彼らの実際の生活は、わたしの目の届かないところにあるのです。忙しげに動いているのは、本音を隠す仮面なのです。物を売ったり買ったり、食べたり飲んだり、道をぶらついている一方では、彼らのほんとうの生活の流れは、わたしの視界のおよばない、地下の秘密の場所に隠されているのです。(中略)連中の生活は(中略)、隠れた神秘的な源から生まれ、見えない未知の軌道を走っているのです。(中略)彼らのエネルギーの主流は別のところを流れているのです。」


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最終更新日  2020.06.19 18:53:41


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