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カテゴリ:釣り
私は渓流釣りの一種である「本流釣り」を21歳の頃始め、30歳の頃から去年まで飽きた為5年間休んでおりましたが、今年からまた再開しました。
その再開の理由は、私が当時強い憧れを抱き、また直接面識もあった長良川の本流釣りの名人恩田俊雄さん(以下「おやっさん」)の死です。私は大学時代東京にいたのですが、渓流釣りをする為東京をベースに日本全国(というか関東と中部地方が殆ど)あちこちの渓流を釣り歩き、いつしか釣り雑誌に書かれたおやっさんの記事を読み、本流釣りに出会いました。私はおやっさんが経営していたレストラン「芳花園」を訪れ、おやっさんと会話し、若干釣りを教えてもらいました。それに関しては長くなるので、別の記事で述べたいと思います。 ところが去年の1月13日、おやっさんは他界しました・・・。私は当時釣りをやめていたので、知らないままでいましたが、その年の年末今の芳花園のマスター(おやっさんの義理の息子さん)からそれを知らせる葉書が届き(私はかつておやっさんと年賀状のやり取りをしていました)、せめてご冥福をお祈りしますとだけでも言いたいとマスターに電話し、何年ぶりかにマスターと会話しました。そうしているうち段々私は釣りのことを考えるようになりました。 「やはり俺は、釣りでやり残したことがまだまだある・・・。」 いつしかそういう気分でいっぱいになってきたのです。 そのやり残したことはやはり「リールのない延竿でできるだけ大きな魚を釣ること」でした。まず去年最上川の河口で延竿で55センチのスズキを釣りましたが、それでも何か満たされないものがありました。 そう、私には長年釣りをしていて果たすことの出来ない夢があったのです。それは「延竿による餌釣りでサクラマスを釣ること」です。 サクラマスとは、ヤマメの降海型で、北日本の各河川から海に降り、オホーツク海まで出て海を回遊し、冬から春の間川に遡上し、秋に産卵をして生を終える魚です。サイズは個体差がありますが小さいもので30~40センチ、大きなものだと50~70センチ、いや80センチを越えるものもいます。ヤマメと違って個体数が少なく、川に入ると餌を殆ど食べなくなり(たまには食べるらしいです)、また大きさも引きの強さも他の川魚と比べても比較にならない程半端じゃないので、これを釣りで釣ること自体非常に困難です。5年、いや10年狙い続けても1匹も釣れない、という人もザラにいます。また過去に釣った事がある方でもここ数年釣っていないという人も多いくらいです。釣り方はルアー釣りが主流で、餌釣りで、それも延竿で釣るとなると、言葉で言い尽くせない程極めて難しいものです。 おやっさんの影響を強く受けた本流釣り師で細山長司という方がいます。細山さんは独自に本流釣りを始め、いつしか長良川でおやっさんと出会い、強く影響を受けました。細山さんは後に長良川にいるサクラマスに似た魚サツキマス(アマゴの降海型。サクラマスよりは小さく、最大でも45センチくらい)を釣るようになり、そうして習得した長良川のサツキマス釣りのやり方を元に延竿の餌釣りによるサクラマス釣りを独自に編み出し、ビデオや本でそれが紹介され、私もビデオ「本流サクラマス釣り」で大河でかけてからとるまで20~30分もやり取りしてやっとのことでタモに収める豪快な釣りを見て心底圧倒され、私もいつかこのようにサクラマスを延竿で、餌釣りで釣ってみたいと願うようになりました。 大学を卒業し、山形県に戻ってきてからサクラマス釣りを本格的に始めた私ですが、24歳の頃地元近くの赤川でかけたんですが針はずれによってバラし(次の日31センチという小型のものは釣りましたが、そういうのはサクラマスと呼ばず「戻りヤマメ」または「グリルス」といいます)、次の年岩手にいた時三陸の有名河川である気仙川でヤマメ釣りをしていた時に偶然かけてしまい、すぐに糸を切られてしまい、それからずっとかけることも出来ないでいました。 余りにもの釣れなさに私もいつかあきらめてしまい、ここ5年くらい遠ざかってました。去年釣りを再開したときも、この魚には手を出さずにいました(というか去年は川釣り自体全然してませんでしたが)。 でもやはりこの魚をどうしても釣りたい、釣れるようになりたいという未練が日に日に大きくなり、今年の春からまた始めました。新たに竿を購入し、土日は毎日のように釣りに行きました。しかし相変わらずなかなかかかりませんでした・・・・。 (字数が多くなってきたので後編に続きます) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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