いきな黒部絵
年末年始、観たいテレビもなくパラパラと目を通した中に別冊『太陽』という本があった。副題が"日本を知る100章"と題名がついている。その本に倣(なら)い「いき」という第一章から始めてみたい。引用元の文章は大部なので、私になりに要点だけを拾うこととする。 まず「いき」という単語を辞典から拾ってみるに、エキサイト・英和辞典(ウェッブ版)では [いきな stylish; smart(‐looking); fashionable; 《fml》 chic]とある。外面的には装いという意味に訳されている。しかし日本語の「いき」はそれも含め、花柳界という特殊社会と密接に結びついた日本独自の美意識の表現という前書きから始まる。「いき」という言葉から連想されるように江戸文化の産物であり上方文化と相反する面もある。九鬼周造『「いき」の構造』の中では、幾何学模様や平行線、および黒味を帯びた色調こそ「いき」であり、絵画的模様や曲線、派手な色や「雑多な色取」は"いき"ではない指摘している。と、まあ私も講釈はここまでにして置いて、正月だしちょいと何処かで「いき」な事したいもんです。その前に財布の中身を確認するようじゃ、まだまだ「いき」の"い"の領域にも達してないようですね。参考文献 別冊『太陽』日本を知る100章 1993、九鬼周造『「いき」の構造』岩波文庫 1979追伸:イイのが撮れたら不定期にやる予定にしときます。飽きっぽい性格なんでそんなに期待しないのが一番です。(笑)