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カテゴリ:閑話休題
昨日、一本の電話があった。
N州にある、某製造業の会社から正式に仕事のお誘いをいただいたのだ。 N州は、心が壊れるほど、大切な人だった元彼が住んでいるところ。 まだ、私達がペアだったとき、ワタシはオンラインで彼の住む街で就職を探していた。 でも彼がいるところはいわゆるミッドウエストで、まあ、言うなればアメリカの諸州の中では田舎の部類に入る。日本人の人口は、カリフォルニアのそれと比べて格段に少なく、日系の会社なども僅少だ。 だから、職探しはあまりうまくいっていなかった。ワタシの武器の一つはやはり日本語力。それを活かした仕事というのは、N州には殆どなかった。だから、昨日電話をくれた会社の求人を見つけた時は、喜んでレジュメを送っていたのだが...。 レジュメを送付したのは、もう8ヶ月かそれ以上前の事。送ったあとも、こちらからメールを書いたりしてフォローアップしたけど、何の音沙汰もなかった。 それなのに。 昨日、その会社から電話がかかってきたのだ。 もし、まだその会社の仕事に少しでも興味があるのであれば、是非一緒に働いて欲しい、と。 実は、一ヶ月ほど前にもその会社から電話が有り、まだ仕事を探しているかどうか、打診があった。その時は、今のところはアクティブには探していないけど、条件次第では新しい仕事も視野に入れる、とだけ返事をしておいた。 だから、まさかまた連絡が有るとは思っていもいなかったのだが..。 そのひと月前の電話のあと、思い切って元彼に電話してみた。そっちで仕事が見つかるかもって。 すると彼は、給料はいくらか、とか福利厚生はどんな具合か、尋ねたあと、「すごくいい条件だね、N州でその給料だったら数年後には家だって買えるよ。カリフォルニアで必死に働いても家を買うのはとても大変だろうけど、こっちだったらお金の心配なしに、今より十分いい暮らしができるよ。」と、いった。 その言葉を聞いた時、正直、ああ、やっぱり彼の中でワタシは完璧に終わっているんだな、って思った。正直、喜んで彼の元に迎えてくれるんじゃないか、なんて甘い考えを持っていたからさ...。 なんだか、彼にもう一度フラれた気分だった。 もしもワタシと彼がペアじゃないのであれば、ワタシがN州にいく理由はない。 いい訳になる。だけど、知り合いの誰もいない街に、子供を連れて引っ越していくのは、ワタシには荷が重すぎる。 サンディエゴからLAに引っ越した時にも経験したけれど、子供の預け先を探すだけでもとても大変で、毎日悔し涙を流していた。だけどどなんとか、少ない知り合いやサンディエゴのコニー一家の助けを借りて乗り切った。 だけど、N州はとても遠い。日本人もほとんどいない。エンターテイメントも殆どない、田舎町だ。そんな場所で、新しい仕事をやりながら、同時にロンロンのサポートシステムを確立するために、一から始めなくてはならない。 しかもその仕事は、今までの仕事とはちがう分野だし、お給料がもらえる分、残業もあるという。 N州で仕事を見つけたかった理由は、Dwightだ。彼と一緒になりやすくするためにワタシは仕事を探した。 だけど、今はその理由を失ってしまった。 My Big sister、コニーがいった。 「Neverb。あなたが探し求めているものは、遅かれ早かれあなたの元に必ずやってくるのよ。お給料がよければ、いい暮らしができるかもしれないけれども、それがあなたの人生を豊かにする訳ではないの。その仕事はあなたがやりたいことでもないでしょう。 それに彼はもう行ってしまったのよ。ワタシは、あなたがそんなところに一人、ベイビーを抱えてストレスアウトするのを見たくない。 そんな遠くに行ってしまったら、ワタシはどう頑張ってもたすけてあげることはできないのよ。あなたがそんなところに行く理由は、もうないの。ワタシを説得できるだけの十分な理由がない以上、あなたとベイビーを、カリフォルニアから出す訳にはいかないわ。」 ・・・どうして、今なんだろう。 あと、半年この話しが早かったら。 ワタシの人生は変わっていたのだろうか。 今頃、ビーチも、美しい山並みも、手軽に手に入る日本食材もないN州で、彼と、子供達と、笑顔で暮らしていたのだろうか。 どんなに今、What if? を繰り返し尋ねても、応えは何もないね。 哀しくて、涙もでない。 ほんと、そんな気分。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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