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今、地域の運動会のようなところに来ている。
入場行進のときに、近所の中学校のブラスバンド部が演奏していた。 そういえば私も、中学のときはブラスバンド部でフルートを吹いていた。 どの楽器も、「小学校のときからやっていました!」なんて人は皆無で、 全員が初心者だった。 それでも、2~3カ月もすると、みなそれぞれ自分の楽器を それなりに演奏できるようになってくる。 そして、1年もたてば、たいていの楽譜はOKという具合に成長していた。 管楽器だと、吹きかた…息の使い方や口の形をまずそれぞれのパートの先輩に教わる。 それから、どこを押せば何の音が鳴るか決まっているから、それも教えてもらう。 その後は、めいめいに練習して、合奏のときにあわせていた。 でも、ふと考えた。 これが部活ではなく個人レッスンだったら、 果たして私は楽器をあそこまで演奏できるようになっただろうか? 吹きかたを教わる、という点では同じだ。 むしろ、個人レッスンのほうが丁寧に、細かく教えてくれそう。 でも、多分部活動で参加して演奏できるようになるほうが早いし楽な気がする。 それぞれに演奏に個性も個人差もあるけど、そんなみんなと時間を重ねながら、 楽しみを共有しながらやる。 その環境があるというのが一番なのかもしれない。 私たちのやっている多言語の活動も、同じだ。 いろんな人がいる雑多な中で、いろんなことばの音に漂いながら、 楽しい時間を共有する。 懇切丁寧に教えてくれる先生もいないし、カリキュラムもないけど、 むしろ伸び伸びと、みんなが楽しげにいろんなことばを発していく。 環境さえあれば… やはり、人間も「いきもの」。 自然のプロセスというものは、どこで何をしても、垣間見られるものなんだと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.10.16 09:50:34
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