にがお絵映画帳

2009/02/20(金)12:27

映画-ら・わ行(8)

-1985年作品- [監督] 黒澤明 [出演](一文字秀虎)仲代達矢      (一文字太郎孝虎)寺尾聰、(一文字次郎正虎)根津甚八      (一文字三郎直虎)隆大介      ▲似顔絵は一文字秀虎役の仲代達矢さん ---------- 自分が初めて映画館で観た黒澤映画です。 高校の時に義兄に連れられて観に行ったのでした。 ちなみにこの映画の一部は、大分の九重という場所で撮影されています。 嫁さんが昔、家族でドライブをしていた時、撮影していたのをチラッと見かけたそうです。 【美しい】 この映画パンフには淀川長治さんが文章を書いてるのですが、特に映像の美しさのことを誉めていました。 実は自分も一番強く感じたのはその点でした。 だからストーリーとは関係ないトコロが印象に残っているのです。 特に印象に残ったのが、秀虎がいる三の城が襲われる場面の1シーン。 兵士達が緩やかな斜面を走って下ってるだけなのですが、黒い地面から白い蒸気が立ち上り、これまた黒いシルエットに赤い旗をつけた兵士達の姿がミヨ~に印象に残ったのでした。 それと血です。 三の城が教われ、秀虎の家来達が次々と殺され、たくさんの血が流れる。 (それもまるで水が流れ落ちてくるかのように) 城の暗い部屋の中に、真っ赤な血。 黒と赤のコントラストが強烈でした。 自分はカラーになってからの黒澤作品を観ていてよく思うんですが、黒澤監督って色彩感覚が強すぎて、カラー作品では少々それにこだわりすぎたんじゃないでしょうか。 (黒澤監督のあのカラフルな色使いと、のびのびとした筆さばきで描いた絵コンテを見ると特にそう感じます) ***** 正直、この映画が面白かったかと聞かれると、ムムムな感じのトコロもあります。 やっぱり感情移入できるキャラクターがいなかったのがツラかったですネ。 またラストの合戦シーンでも、主人公の秀虎がその場にいないので、今一つ盛り上がりに欠けてしまった気がします。 けれども時々、妙に観てみたくなる時がある映画でもあります。 ▲パンフとチラシ +++++++++ 黒澤明 名作セレクション::乱

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