政治を国民の手に!

2007/04/06(金)08:24

対決色強まる自民VS民主

統一地方選や参議院補欠選挙が熱を帯びてくる中、後半国会でも民主党が参議院選挙を意識し政府与党との対決姿勢を強めようとしている。前原前代表時代の「与党との修正協議で自党の主張を反映させる対案路線」から「党独自の法案で与党と対立軸を鮮明にする対決路線」に転換したことで、本格的な2大政党時代の到来を予感させる。 例えば「格差是正関連法案」では民主党は最低賃金を平均1000円に引き上げるなど、大企業をスポンサーとする自民党では出せない法案を提出。「教育改革関連法案」では教育委員会への文科省の指導を強化する自民党案に対し、民主党案は形骸化した教育委員会を廃止し地域住民による「学校評議会新設法案」を提出する。 「社保庁改革法案」でも役所の焼け太りになる恐れのある自民党法案に対し、民主党は社保庁を国税庁と統合し保険料の強制徴収ができる「歳入庁設置法案」を提出する。また2年間延長する「イラク特措法」についても民主党は「特措法廃止法案」を出し自民党と真っ向から対立する。 さらに民主党は事務所費に領収書添付を義務付ける「政治資金規正法改正」や「官製談合防止法案」など自民党や役人が後ろ向きになっている法案の提出にも積極的だ。唯一、与党との修正協議の可能性があるのは国民投票法案である。民主党内では与党案に賛成する前原グループと反対する旧社会党グループの間で調整が続いている。 政府・自民党の法案は役人が強く関与するので「役人の・役人による・役人のため」の法案になりがちである。一方民主党は野党の気安さから「国民の・国民による・国民のため」の法案を目指すが、現在の官僚機構の中での実現は困難を伴う。果たして国民は参議院選挙で「お上(官僚機構)」依存の政治を受け入れるのか否か、審判が下る日は近い。

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