カテゴリ:本・読書
最近、新聞の広告欄や本の紹介などにもよく登場する
作家「重松清」さんが気になっていた。 まだ読んだことがなく、本屋にも沢山平積みになっている。 図書館から3冊の重松作品を借りてきた。 短編集の『愛妻日記』『気をつけ、礼。』とエッセイ集の『セカンド・ライン』 さっそく『気をつけ、礼。』に収録されている6作品のうちの3作、 「白髪のニール」「気をつけ、礼。」「泣くな赤鬼」を読んでみた。 どれもが生徒と教師との話である。 「気をつけ、礼。」は自伝なのか・・・・・。 顔も知らない重松さんが吃音症(どもり)だったことを知るが、 脳裏によぎったのは井上ひさし氏だった。 彼もまた、かつて吃音症だったと何度か書いていた。 そして、私の高校一年の時の担任であった戦争帰りの老いた先生を思い出してしまった。 先生はいつも「みっつらしろ!みっつら」と言っていた(笑) 「ちゃんとしろ!」「きちんと背筋をのばせ!」というような意味である。 何しろ軍隊にいたわけですからねぇ。 こんな方言を使う若者は今いません。高齢者だけです。 今思い出すと、それほど老いてはいなかったのだと気づく。(笑) そして「泣くな赤鬼」では泣かされてしまった。 小説を読んで泣いたのは、リリー・フランキーの『東京タワー』以来だ。 このところ、小説をあまり読んでいないので涙を流すこともなかったが、やられた!! 重松さんに対して白紙状態の私は、胸を鷲づかみにされた感じである。 さりげない日常の心情を、大げさな表現ではなく繊細に綴ってある。 なんだかハマりそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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