夜が待ち遠しい

2015/06/23(火)08:33

飯田橋では酒場探しに熱がこもらない

千代田区(65)

 どういうことなのかと尋ねられても上手く答える用意はありませんが、飯田橋の町に来るとせっせと散策して、まだ見ぬ酒場探しに執心するといった気迫がまるっきり湧いてこず、どうやらこの町のことがあまり好きではないのだというのが答えられる端的な理由になるのでした。無論隣の市ヶ谷や水道橋の退屈さに比すると好ましいことは間違いなく、だからこそ市ヶ谷でもなく水道橋でもなく飯田橋を目指すことになるわけですが、そう言ってみたところでたまには神楽坂から牛込方面に足を伸ばしてみようかという気分にはなれないわけでJRからほど近い酒場で良しとすることになるのでした。  この日訪れたのは「築地食堂 源ちゃん 飯田橋店」というお店で、実のところは飲食ビルのフロアー違いの店で出しているハッピアワーのポスターをここのものと勘違いして入ってしまったまでであり、最近よく見かける大衆的な装いをことさらにして見せた24時間営業の魚介系酒場にも似たなんの変哲もない酒場だったわけですが、こらが思ったより良かったのでした。ドリンク一杯に枝豆、刺身に焼魚が付いて1,000円だったでしょうか、これだけの肴があればホッピーを追加―金宮のボトルもお得だったはず―すれば、充分に満足できました。こうした優良店が増えると地元のお店も常連だけをアテにしてうかうかとした商売をしていられないだろうな、とそらを証明するように大変な盛況ぶりなのでした。  もう少しだけ呑んでいくことにしましょうかと立ち寄ったのは「スタンド居酒屋 立呑み やまじ」でした。いざとなればここがあるということもあって飯田橋では、無理矢理歩き回ることもあるまいと思わせるということで言えば、便利で好きな酒場であることは間違いないのですが、ぼくを怠惰の罪に突き落とす原因ともなる困ったお店でもあるのです。店の雰囲気、値段に肴の豊富―特に他所ではあまり見掛けぬ品が楽しめる―さといずれも文句などあろうはずもなくて、実際はそう頻繁に来れるわけでもない飯田橋ではなく、駒込あたりにあってくれれば週一回ペースで通うのだけどなと贅沢かつ我儘な要望をぶつけたてみたくなるのでした。

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