夜が待ち遠しい

2017/01/30(月)08:30

狛江の駅前酒場をハシゴする

神奈川県(116)

狛江って都心からそう遠くないのにまず来る機会がありません。今こうして書いていても位置関係どころか、小田急小田原線で良かったんだよなというところで悩んでしまうくらいに縁がありません。多分登戸よりは新宿よりだったよなという程度の疎い地域です。別に嫌いとかそんなんじゃないのです。単にそこら辺まで出向くには運賃が馬鹿ならないものです。住宅費が高いからとわざわざ郊外に居を構え、その癖週末や休日にはホイホイと都心に遊びに出掛ける知人も多く、それが年老いた両親の世話を見るためとか子供の教育にとって都合がいいとかそれなりの理由があるなら仕方ないとも思うのですが、大方目先の家賃とか住宅ローンにばかり頓着するのはどうしたものだろう。そんいう短絡的な思考をする人とは親しくなりたくない。話が狛江から遠ざかっていますが、千葉の郊外に住む人が正反対の神奈川とかに行くのは難儀なことであろうに、結構彼らは身軽に遠出をするんですよね。ぼくなんかはフットワークは割りかし軽い方だと思うのだけれど、先立つものがなければどうにもならぬのです。  さて、狛江の駅を出るとすぐにお馴染みーと言いながら実際には十数店程度しかなかったはずー「COFFEE HOUSE POEM 狛江南口店」がありましたが、この店舗は標準的なこの系列のお店でしかありませんでた。それが別に悪いというわけではないし、本題はそこにはないからまあ置いておくことにします。言いたいのはこのコーヒーショップを中心にささやかに広がる呑み屋街が今晩目指すべき酒場です。いずれも酒場放浪記の登場店です。  この報告を書こうと、メモに残された「ミートステーション」という店名を見てすぐには思い出せないのです。狛江に行ったのって年は越してしまったけれどそれほど前のことじゃないはずなのに、己の記憶力は大丈夫かと不安になりました。ネットで調べて店の構えを見てようやく記憶が蘇ったんですが、それもまあしょうがないかも。焼肉のファミレスっぽい店名のくせして、その実は駅前酒場そのものなのだから嬉しい誤算です。奥の方にテーブルが1卓程置かれていたかもしれませんが基本的に窮屈な横長の造りのカウンター席ばかりです。結構混み合っていて、時間を間違うと入れぬところでした。そうなればなったで、もう一軒に先にお邪魔しておけば良いだけのことと考えてもいたのですが、結果的に入ることができて助かる事になるのですが、それは後のお話。お客さんの中心はオッチャンたちですが、中には若い女性客も混じっており、見てくれは濃密なキッツいオヤジ臭が漂うようなお店ですが、案外敷居の低い使いやすいお店として地元の方には認知されているのかもしれません。そんな緩い感じとてもいい。いや、グルメ的にどうかとか面倒な判断基準は抜きにしてみると、この酒場はそこで呑むのが楽しいと感じられるという条件を満たしているようです。と昨夜は何やら混乱した文章を書いていますが、とにかく酒場たる要件をが揃っているというようなことを語りたかったようです。そう、昨夜の文章には記されていませんが、店主らしいご老体がまだ年若いバイト君に手ほどきし、中堅のお兄さんは客ともコミュニケーションを交わしつつテキパキと仕事をこなす様子など見ていて爽快なほどであります。最寄り駅にこんな駅前酒場があればステキだなあ。  続いては「もも亭」です。路地の裏手も散漫ながらも呑み屋街をなしていて、その一軒がこのお店でした。端正な構えの格式すら感じさせるお店で、失礼ながら先のお店とは対照的です。普段なら躊躇うところですが、狛江に来る機会もそうそうないので、どんな店だろうと入る決意はできていました。しかし出来ていたのは心構えだけで、カウンターの一席に通され品書きにさっと目を通すと途端に財布の中身が気になり出します。そして案の定というべきかほとんど札は残っていないのでした。先の店を出るときに確認しておくべきでした。ここで詫びて席を立たぬ自分もどうかしている。ぼくのささやかなこだわりに、肴は一品ーお通しもそれに含まれるーでも酒は二杯というのがあって、こだわりというよりむしろ酒場で一杯呑むだけで席を立つのは気持ちが落ち着かないのです。いや、まあごく稀に相当に不愉快な酒場だとそんなこともなきにしもあらずなのが不徹底で恐縮なのですが。さて、夫婦連れやカップル客が多いことからもこちらのお店、特に女性客が好むような上質な肴を出してもらえるようで、見ていると確かに主人の調理の手さばきはさり気なくも堂々としていて、見ようによってはカッコつけ過ぎな感じもある。少なくともぼくには気取ってるなあと思われます。まあ財布との折り合いを付けて注文の算段がようやく立ち、ようやく余裕ができてからの観察なので多分に歪んだ主観が混じっているはずです。確かに旨い、旨いけど雰囲気がどうもなあ。ここは本当に居酒屋なのか。大体居酒屋の定義など持ち合わせておらぬから、印象論になるのですが、ここはぼくの思う居酒屋とは違っているようです。

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