夜が待ち遠しい

2019/10/26(土)08:30

亀有にもあの激安立呑店が参上 優良店!!

葛飾区(194)

 亀有贔屓の今日この頃、目星い酒場やら取りこぼしの酒場もそろそろ行き尽くしたみたいだし、次なる探索地を見つけ出すのが急務であろう、なんて当の本人にとってはそれなりに切実ではあるのだけれど、他人からは大分愚かしく下らぬ物思いに沈みつつ歩いていた訳です。さすがにここのところ始終歩いているので飽きてきつつあります。でも新しいお店が誕生することもあるから、たまには好きだった町を再訪するくらいの付き合い方が良さそうです。なんて町との付き合い方なんてのは、その日その日の首尾不首尾次第で如何様にも変化するものです。つまりは思い通りにならぬからこそ面白かったり退屈だったりといった機微を語ってみせることもできる事で、仮にある町を一日目は駅の東側の路地を想像力など廃してとにかく機械的に余すところなく歩き尽くし、次の日には西側をやはり同様に攻略する、そんな町歩きに面白味などないのではないか。いやまあ、それもそれで一つの遊び方ではあると思うけれど、町もまた生き物のように移ろい変化する存在である以上は終わりはないのです。ならば思いのままに自由―そんなものはあり得ぬことは分かっているけれど―に彷徨うのが楽しいに決まっています。  前夜歩いたばかりの亀有駅そばの商店街の裏路地にその夜はなかったはずの、例の酒場の看板を見つけたのはそんな町の移ろいの一端を感じるには、分かりやすい事例であります。「立ち飲み居酒屋 ドラム缶 葛飾亀有店」もそうでしたが、金町の店舗は周辺に多くの店舗もあり、建ち並ぶ飲食ビルの隣接する店々にも紛れて偶然に発見に至るのは至難かと思えるけれど、コチラは店の灯りも疎らな通りにいくつかの電飾で目立たされた看板が目印となっており、たまたま見つける事もは自然ではありません。ぼくもそうだからそれなりに酒場なり目当てのハッキリした目配せさえ行使していれば当たり前に見つかるはずです。それ程怪しくもない階段を上がり店に入ると、思いがけずも広いスパースが割かれていました。大塚同様にセルフサービスが基本ですが、空いているので声を掛けてもらえれば席まで伺いますとにこやかで優し気な若い女性の方が親切に応対してくれます。奥には小上りもありまして、その点では鶯谷店と同様ですが、コチラは手が回らないとのことで今のところ利用はしていないみたいです。そうそう、前夜に見逃したのはお休みだったからだそうで、灯りの有無一つで町は簡単に別な町へと姿を変えることもあるようです。150円のチューハイに100円のカレーのルー、これには200円の肉団子を合わせてみようかな。大人の駄菓子屋とかいうセンスの微塵もない紋切り型があるけれど、そういう言い方はこのレベルの店で初めて用いて欲しい。それにしてもここはいいです。特に店主らしきこのお姉さんの愛想の良さは特筆すべきです。そう遠からず混み合うようになるだろうから、今のうちにお喋りに行かれるのがよろしいかも。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る