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テーマ:食べ物あれこれ(49926)
カテゴリ:食事
古典的な料理本を見ていると、「小に物(こにもの)」という料理が出てきて、日頃から馴染みのある煮物とはどうも別物なようで、今日とは調理に関する微妙に感覚が異なる事が伺えて興味深く思える事があります。
煮物は和食においては登場頻度が高い料理の一つといえ、文字通り素材を煮込んで仕上げます。煮込み料理との違いは煮汁と素材を合わせていただく煮込み料理に対し、煮物は煮汁をわずかに残す程度にまで煮詰めて仕上げられるところにあります。 煮物と同じような料理に「煮しめ」があります。厳密に煮物との違いを求めると煮しめは煮汁がない状態まで煮詰めるという点で煮物との違いがあります。 小に物もそうした煮物の手法の違いを指す言葉で、素材の持ち味を極力生かすためにできるだけ切り分けない状態で煮上げる「大に物」に対する言葉として、素材を食べやすく切り分けて煮込む手法を指しています。 食べやすさを優先して細かく食材を切り分けたものは「細に物(こまかにもの)」と呼ばれ、やはり小に物とは分けて存在しています。 微妙な作り方の違いを名称を分けて区別は合理的な事ではありますが、今日とは違った料理観があるようで興味深く思えてしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年06月24日 08時13分23秒
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