R・パーカーなんか(好き好き)大嫌い
気候もいいし、連休なのにずっと家にひきこもっているのもつまんないので、ということで、突然おもいたって、昼からUSJに行くことにする。パスを持っていると入場無料だから、電車賃だけの気軽なぶらり訪問。たいしてアトラクションにのるつもりもなく、ぶらりぶらりと雰囲気を楽しむ。休日の割には空いている。いつものように、ジュラシックパークのところでビールを飲みチキンを食べ、悲鳴を聞く。良い気候でいい気分。夜のレストランはいつも決まっている。ロンバード【ワインの話】Lomberdっていうのは、USJの中で唯一まったとうな感じのするレストランだ。USJに行くと必ずここで食事をとる。遊園地のレストランなどほとんどは、お話にならないところが多い中で、ここはかなり出色。もちろん、街場のレストランと料理を比較するべくもないが、値段が街場に比べても同じくらいなので(コース3900円とか2200円ですからねぇ)それは許す。何より素晴らしいのはここのサービスで、どっかのレストランの支配人でも読んできたのかと思うくらいにしっかりとしていて、丁寧で親切でかつ礼儀正しい。かなり混雑していても、決してこのへんは手を緩めないのであって、そこが気に入って毎回通う。ワインリストは当然にたいしたものはないが、値段も無礼な値段はとっていない。2500円から5000円くらいのカリフォルニアでまとめていて、どれも飲みやすいタイプばかり。ワインでボロ儲けしてやろうという魂胆は微塵もない。泡ものだけはちょっとボっているのは、デートでかっこつける人のためか。コルドンルージュで9000円つーのは、ちょっと荒っぽいか・・・そうでもないか。 本日は昼からいって予約を取れなかったので、6時前にさっさと並んで入る。すでに入店時でお腹いっぱい(笑)の状態だったが、それでも行きたくなるんだからしかたない。料理軽めに、オーマル海老だけ一品で追加。ここはそんなに多くはないがアラカルト頼んでも、ほとんどよどみなく出てくるので不思議だ。どんな厨房か一度みてみたいくらい。ワインはもう飲めないねーなどといいながら、ま、白でボチボチやりますかと、2500円のシャルドネを頼む。モントレー(カリフォルニア)シャルドネとしか書いてない。ま、いいよそんなので。ボトルを見て笑ってしまったのは、ボトルにもやはりそれしか書いてないことだ。モントレー葡萄畑、シャルドネ、カリフオルニア、そしてヴィンテージの変わりに、ユニバーサルスタジオジャパン2001年設立、とだけ書いてる。ユニバーサルスタジオジャパン用の特注エチケットらしい。おもしろいので、もらって帰ってきた。ちゃんとUSJの地球マークがはいってます(笑) 味はまぁ、すっきりとしたのどごしでミディアムライトの果実味だけで飲ませるシャルドネ。全体が弱い中、果実味がだけが強いあたりさっすがカリフォルニアとか思うのだが、シンプルなつくりが飲みやすくさせていて、料理とちょうどあう。妙な思い入れで、うちはモンラッシェとはりあってます、とばかりに、樽を効かせすぎたり腰が入りすぎていたりの「片腹痛い」カリフォルニア(キスラーはのぞく)とは全然ちがう庶民派のワインでいとよろしい。無理させず、キンキンに冷やしたまま(7,8度)いただく。いいね、こういうの。安いワインには安いワインなりの仁義というものがあり、高いワインには高いワインなりの誇りというものがある。それぞれを守っている限りにおいて、それぞれはそれぞれなりにおいしい。ところがその階級性をのりこえて、基本は安いつくりなのに、うちは一味違いますと、高級ワインの真似事をするワインというのは、非常に頭でっかちというか、バランスが悪くていかん。これをまた、値段の割に品質が高いと、商売目的か、無知なのか、かんちがい評論するWA、WSなども問題ある。若い1万円台のカリフォルニアとボルドーのトップ8を出てすぐに飲み比べると、たぶん、ブラインドではほとんどまちがいなく、カリフォルニアが美味しく感じる。果実味の豊かさが強烈なンニンを覆い隠すようにふるまうその様は、クラシックボルドーのトップワインの最高の出来に似ているからだ。 (ここより脱線ひどくなりき・・・許せよ) ところが20年たっても進化がみえない(事が多い)のがカリフォルニア赤であり、果実味が衰えたときにはもう何も芸がないただの老婆なのである。ボルドーは果実味が衰えくたびれても、シャーロットランプリングのように(通用するかね、この表現)、チャーミングでゾっとする魅力をもっているのだ。パーカーにはその違いは永遠にわからないだろう。というか、あの人の古酒の点数でまっとうなものはほとんどない。語っている内容・評論については、だいたいまちがいないことを言っているのだが、それを点数化するときに、若いワインと古いワインを同次元で比べるという致命的な欠陥がある。ま、そのおかげで低い評価が出て、安い値段で取引されるオトクなワインが生まれるのだが・・・。パーカーがパルメ1967について、最初なんと評論していたか、最新ではなんと評論しているか読めばわかる。または逆にピションラランデ1984に90点以上を与え、その後の版で、ピションラランデ1984の項目自体を抹消した事実もある。そんなのはいっぱいあるのだ。 自分なりに沢山のワインをのみ、同時にパーカーの評論も読んでいると、だいたい彼の個性はわかってくる。だから、あの評論はあてにならないわけではない。しかし、あの点数だけでワインを買う愚か者、その点数を利用して自分でテースティングしないで売るワイン商、どちらも私は嫌いなのだ。パーカーなど日本語版がでているのだから、ちゃんと読め、よーく熟読すればその意味合いと点数の意味がわかるはずなのだが、それすら省略する輩の多さにはまいったするわけだ。(ち・な・み・に、あの新しい版の日本語訳について、ちょっと誤訳とまでは行かないが問題ありきではなかろうかという疑問が出たときに、どうせ日本人は点数しかみないから関係ないよ・・・という言葉がどこかから出たんだとかいう噂すらある) まーよろしい。経験的にはワインの個別評論ではマイケルブローベントが傑出して的を得ていて、だいぶ離れてパーカー、全然にはなれてクライブコーツだとは思うが、古酒などで値の張るものを買うときは、たいてい3者全部読んでから買っている。 パーカーの一番最初のボルドーを翻訳した尊敬する人と会食するときに、(グリュオー1949で接待しましたぁ)ブローベントの話が出たけれど、かの人の一言。ブローベントは正直すぎる・・・。ほんと、パーカーは点数で辛口をつけるえが、ブローベントは★の数は減らしてなくても、評価ですごいことを言っていたりする。 最新版で、ルパン85なんかでは、こんな事まで書いてる。私の東洋の友達たちは(日本人のことだな)、そろそろこれに飽きてきているに違いない。 日本人が高値でルパンルパンと騒いで馬鹿高い値段で買いあさり珍重したことを皮肉っている。ま、正直なのだな。私ルパンは好きですけどね、日本人素人でとびこみであそこに入って、試飲までさせてもらった人は(たまたまタンポン氏がいたのだ)あまりいるまいて・・・。 と話が激しくよれてますが、いつものことで許してくだされ。はい。パーカーの話になるとちょっと熱くなるんですなぁ。【株の話】 円高なので、外国人投資家がこのへんで利益確定に走るのではないかという観測あり。そんな事されるとひとたまりもなく、日経平均はまた10000円わりますが、ポジションのほとんどない私には関係ありません(^^; 明日は権利確定日なので、そのあとくらいからでしょうか。外国人というのは買うとなったらとことん買うし、売るとなったらとことん売ってくるので、いや怖いです。明日はあまりポジションもちたくないなぁ・・・。