久しぶりの更新となったゼミ合宿の報告。2日目(今月17日)の出来事について報告したいと思います。
朝、旅館のテレビでニュースを見たら「リーマンブラザーズ破綻」のニュースが。野村證券の2倍以上もの資産を持っている巨大証券会社の倒産。11年前の山一證券の廃業とは比べ物にならないくらい、大きな衝撃が世界中に広がっていることを知った。
サブプライムローンによる世界規模の損失額は1兆ドルらしい。ある新聞では「市場原理主義の破綻」とも報道された。日本でも経済は混迷してしまうのだろうか。
本題。
朝ごはんを済ませたあと、出発前にロビーで信濃毎日新聞を読む。やはり地元紙を読むというのは意外とおもしろい。その後、朝9時過ぎに浅川ダム建設の反対運動に参加した、初老の男性と挨拶を交わす。この方はダムの専門家だ。
主な目的は来年に着工が予定されている浅川ダムの建設予定地の視察、およびその弊害を知ることである。
浅川ダムといえば、長野県知事だった田中康夫氏の「脱ダム宣言」により建設が凍結されたダムである。私はおおむねこの田中氏の判断に無条件に賛同していたが、果たしてその判断は正しかったのか。それも疑問点にして視察を行う。
ホテル前から貸切バスに乗って、(長野市の北東部にある)小布施町の千曲川の土手を目指す。国道403号線を右手に長野電鉄屋代線、左手に千曲川。それらに平行して進む。須坂市、小布施町方面だ。もう少し北に行くと信州中野(中野市)だ。
出発から40分ほど経過して、我々を乗せたバスは小布施橋を渡る。全長1キロで千曲川を越える。対岸は豊野町(長野市内)だ。そして豊野町側の土手でバスは停車。ここは千曲川と浅川の合流地点。ゼミのメンバー全員が降りて、千曲川と浅川との関係についての説明を男性から聞く。
元々、長野市というのは江戸時代から水害にたびたび悩まされていた。特にひどい水害は1995年7月のものだそうである。その対策のために、この地域のある家庭では救命ボートを用意していたほどだそうだ。大雨が降った時に千曲川が氾濫する。そして千曲川から水が逆流することによって、浅川の水域が上昇するのである。その防止のために浅川ダムの建設が予定されているのだ。
その土手の近くには国土交通省の施設があって、水害が起こりうるなどの非常事態の際には、1秒間に44トンもの水を送り込む排水ポンプが閉鎖されるという。
ここである矛盾に気づかされる。なぜ水害の際に排水ポンプが閉鎖されるのか。普通、逆であろう。また、大雨の際に浅川は下流の方から水が逆流していくので、上流にダムを作るのは何の意味もない、ということに気づかされた。
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Last updated
Sep 27, 2008 12:14:39 AM
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