その20からの続きである。
松山市駅前で
愛媛FCのパブリック・ビューイングに参加した後、路面電車に乗って道後温泉に向かうことにした。道後温泉というと全国的に著名な温泉なので、早く行かないと混んでしまうかも・・・という気持ちもあった。とりあえず、市駅前から3系統の電車に乗り、道後温泉に向かった。1日乗車券を持っているので、今日のところは500円で市電乗り放題なのが助かった。
しばらくして道後温泉駅に到着。道後温泉の駅舎は明治時代をイメージしているかのような、レトロあふれる駅舎だ。駅から歩いて5分程度だったろうか、商店街を抜けると道後温泉に到着だ。1894(明治27)年に建てられたという重厚な造りの建物が、実にいい雰囲気を出しているように感じた。
以下は「道後温泉本館のごあんない」より引用。
伝説と神話と歴史を誇る日本最古の温泉として、全国的にも有名な道後温泉。白鷺伝説が残る名湯には、多くの偉人・文人墨客が来湯している。
その中には、この湯に浸かって病を治した少彦名命(すくなひこなのみこと)をはじめ、天皇や皇族、聖徳太子、小林一茶、与謝野晶子ほか、伊藤博文や板垣退助といった大物政治家もいる。
道後温泉本館は、現在もなお多くの観光客で賑わう湯の町・道後のシンボル。明治27年に建てられた木造3層楼は、当時でも大変珍しい建築様式だった。完成の翌年に松山中学(現・松山東高校)へ赴任してきた文豪・夏目漱石も幾度となく通っていた。小説「坊っちゃん」の中に登場する住田の温泉とは、この本館のこと。
平成6年には、国の重要文化財に指定された貴重な建物のどっしりとした佇まいからは、伝統の風格が今もうかがえる。
(引用終わり)
歴史上の著名人が多く訪れている、正に名湯なのだ。
この道後温泉は3階建てである。そしてそのフロアごとにコースが違ってくる。コースでサービスの差別化が図られているのが最大の特徴だ。例えば1階の神の湯は、入浴料400円(大人)。2階にある神の湯・2階席と、霊の湯・2階席は入浴料800円(大人)だが
その控え室は55畳の大広間であり、サービスとしてお茶とおせんべいが出される。そして
最上階・3階の霊の湯は個室となっている(入浴料は大人1500円)。3階個室から風景を眺めるのもよし、お茶と坊ちゃん団子をいただくのもよし、温泉としては極上のサービスである。こんなもの、私は初めて聞いた。
私は一番下のコースを選択。入浴料400円を払って着替え場に行き、そこで服を脱いで浴室へ。この温泉の泉質は、アルカリ性単純温泉。身体を洗った後、実際に入ってみて感じたことは・・・、
単純に、やっぱり気持ちいい。
しかし20分ほど入っていたせいか、のぼせてしまった。そして一瞬、意識がもうろうとしてしまった。
でもこれで松山に来た目的は果たしたことになったし、充実した旅になった。
私はその後、路面電車に乗って大手町に向かった。そう、
日本に唯一残ったダイヤモンドクロッシングを見るためだ。
(続く)