JR西日本、京阪神エリアでさらに新駅攻勢!
3年前に須磨海浜公園駅、桂川駅という2つの新駅を開業させたJR西日本だが、朝日新聞によると更なる新駅設置計画があるそうだ。 京阪神で新駅続々 HR、私鉄競合路線や人口増加地区に(7日、朝日新聞) JR西日本が京阪神で続々と新駅を開業させようとしている。人口減で鉄道の需要が先細りするなか、私鉄と競合する地域や数少ない人口増加地域に集中的に投資し、限られたパイの取り込みを図る戦略だ。 神戸市灘区のJR神戸線に2016年春、まや駅(仮称)が開業する。西隣の灘駅から900メートル、東隣の六甲道駅から1.4キロ。半径840メートル以内には阪神と阪急の駅が四つある。 JRの新駅の大半は、地元から要望を受けて建設する「請願駅」だが、まや駅はJR西から地元に持ちかけた。神戸線に07年に開業したさくら夙川駅(兵庫県西宮市)、08年開業の須磨海浜公園駅(神戸市須磨区)も同様にJR西から持ちかけたが、事業費の一部は地元負担。まや駅は事業費約40億円の全額をJR西が負担する。 (引用終わり) 国鉄民営化後に京阪神エリアで開業した新駅を見てもこの通り(ただし、新路線開業によるものは除く)。 1989年3月 太秦駅(山陰本線) 同年11月 東部市場前駅(関西本線) 1991年3月 栗東駅(東海道本線) 1992年10月 六地蔵駅(JR奈良線) 1994年9月 南草津駅(東海道本線) 1996年10月 甲南山手駅(JR神戸駅) 1997年3月 今宮駅(大阪環状線)、JR藤森駅(JR奈良線) 2001年3月 JR小倉駅(JR奈良線) 2005年3月 ひめじ別所駅(JR神戸線) 2007年3月 さくら夙川駅(JR神戸線) 2008年3月 はりま勝原駅(山陽本線)、須磨海浜公園駅(JR神戸線)、島本駅(JR京都線) 同年10月 桂川駅(JR京都線) 一部奈良県、滋賀県も混じっているが、このようにJR西日本は新駅設置を積極的に進めてきた。私鉄王国という牙城を崩すために。新駅を設置すれば新たな需要が生まれてくるし、駅間距離が比較的長い地域なので新駅設置は大いに歓迎されるべきだ。 朝日新聞の記事では、2016年開業予定のまや駅(摩耶山に由来するんだろうが)の他に、2018年開業予定の摂津富田~茨木間の新駅、姫路~御着間、瀬田~石山間、南草津~瀬田間にそれぞれ新駅設置計画がある(いずれも未定)。 計画が人口増加地域である滋賀県南部に集中しているのは興味深い。 だが私鉄も手をこまねいているわけではない。例えば阪急京都線では昨年3月、摂津市駅が開業した。阪神電車も阪神なんば線開業という形で難波に乗り入れた。来年春には南海本線に和歌山大学前駅が開業予定だ。 経済的には首都圏の後塵を拝しつつある京阪神エリア。新駅でもって底力を見せてくれることを期待している。