千葉県知事選挙、告示される
昨日12日、千葉県知事選挙が告示された。2年前の統一地方選挙にて都知事選や神奈川県知事選などが行われたが、特に都知事選ではテレビや新聞が詳しく取り上げていた。しかしそれに比べて今回の千葉県知事選はテレビもあまり熱心に報道していないように見える。東京都と千葉県、両方とも首都圏を構成する県であるにもかかわらず、こんなに扱いに差があるのはなぜだろうか。その疑問から、千葉県知事選挙についても考えていきたい。 千葉県知事選に立候補しているのは次の5氏。 森田健作(自民党一部グループが支援) 白石真澄(自民党一部グループ、公明党が支援) 西尾憲一(元県議) 吉田平 (民主党、社民党、国民新党、市民ネットワーク千葉が推薦、自民党一部グループが支援) 八田英之(共産党推薦) 保守分裂選挙であることが最大の特徴だ。現職の堂本暁子知事は引退を表明し、吉田氏を後継者に指名した。堂本知事といえば2001年初当選。政党が推薦する候補者を破った。「無党派の力」「市民運動の力」と話題になった。それから8年。堂本県政の継承か、それとも転換か。これが最大の争点だろう。堂本知事は元々、社会党や新党さきがけに所属する参議院議員だった。それもあってか、一部ネットでは「フェミニスト政治家だ」という批判も出た。 私の予想では、森田氏が当選するのではないか。彼は元衆議院議員(参議院議員も経験している)。前回の知事選挙では現職の堂本氏に対しわずか6000票差まで迫った。今回、マニフェストには以下の項目を掲げた。 ・東京湾アクアラインの通行料、北総線の運賃の大幅値下げ ・成田・羽田両空港を結ぶリニアモーターカーの整備 ・子どもの医療費は中学卒業まで無償化させる ・知事が先頭に立って県民を守る ・千葉県のセールスマンになる 「千葉県のセールスマン」かあ・・・。東国原・宮崎県知事を連想させるキーワードであるが、首都圏への人口一極集中が問題になっている中、もはや観光でも地域間での競争が始まっている。それを念頭に置いての公約だろう。 それと、リニアモーターカーは実現可能性はあるのだろうか。現在、北総線が進めている成田空港延伸で十分ではないかと思う。リニアモーターカーはただでさえ莫大な費用がかかる。千葉県の財政はもはや破綻状態であるからなおさらだろう。 一方、民主党や社民党の推薦を受けた吉田氏。現職の後継候補ということで、激しい批判にさらされそうな気がする。民主党というと最近ではどうも「政局第一だ」と批判されるような行動を取っているが、県民のための県政であることが一番大切だと認識すべきである。これは他の候補とも共通である。 今日は時間の都合上、一部の候補者しか紹介できなかったが、注目の焦点のひとつでもある投票率が低下しないよう祈るばかりである。