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2018/11/06(火)16:00

AI ビッグデータ MATRIX

サイバーパンク(297)

​​​​​​​​ AIは囲碁でも将棋でも人間の達人に勝利した。 ではAIは人間に替われるか。 どうも現状のチップ(CPU)を使う限りは不可能なようだ。 理由は電力が不足するから・・・。        ​​ 2020年に世界を襲う電力危機、震源地は半導体だ ​ビッグデータのボトルネックは電力だった​ 湯之上 隆 2018.9.7 JB PRESS …(略)… ・・・このようなビッグデータの世界を構築するためには、とてつもない数の半導体を製造しなくてはならない。 そして、製造した半導体は、例えばデータセンタのサーバーに搭載され、膨大な電力を消費する。 要するに、半導体を製造するのにも、その半導体を使うのにも、とんでもない電力量が必要になるのだ。 今回は、本格的なIoT時代、ビッグデータ時代を迎えるあたり懸念される電力不足問題を取り上げたい。 …(略)…         ​​ アルファ碁には、1202個のCPUと176個のGPUが使 われていた。 CPUとは中央演算処理装置のことで、インテル製の高性能CPUなら10万円以上する。 また、GPUは、米半導体メーカーNVIDIAが市場を 独占している並列処理が得意なプロセッサで、1個100 万円以上する。 つまりアルファ碁は、使用したチップだけで、(1202×10)+(176×100)=2億9620万円もする。        ​​ そして、このアルファ碁は、25万Wの電力供給が必要である。 さらに、アルファ碁は過去の棋譜などのデータベースを検索しながら最適解を見出していると思われるが、そのために1000台のサーバーが使われた。 その電力は明示されていないが、恐らく100万W以上であると思われる。 その根拠となるのが、日本最大のデータセンタ「TELEHOUSE TOKYO Tama 3」への供給電力量だ。 「Tama 3」には1300台のサーバーが設置されており、そこに供給される電力が140万Wである(図3)。 「Tama 3」は、グーグルのアルファ碁に必要とされたサーバーの数(1000台)とほぼ同じ規模なので、グーグルのアルファ碁に使われたサーバーへの供給電力は100万W以上と推測され、アルファ碁と合計すると、その電力は125万W以上なると考えられる。 …(略)…        ​​ 人間の碁会所は安静時のカロリーが2000kcal~ 2500kcal/日の人間が集っている。 全部AI・アルファ碁に置き換えたらたいへんな消費電力になる。 「半導体を製造するのにも、その半導体を使うのにも、とんでもない電力量が必要になるのだ」。        ​​ いわんや映画『MATRIX』の中央コンピュータのように多様なものを制御するマザーコンピュータを動かすと、人類の生体電気をフル活用しても全然追いつかない。 専用原発を何基作るのかという話になりそうだ。 人間の様々な仕事を現状のコンピュータテクノロジーでAIに置き換えるのは「無理」なようだ。        ​​ それ以前に地球温暖化の主犯は「クラウド用のデータセンター」ということになりそうだ。​​​​​​​​

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