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2021/07/04(日)13:16

特別定額給付金の行方とコロナ禍の長期化

感染爆発(127)

​ 内閣が反対し、公明党、自民党が推進した新型コロナ対策の特別低額給付金の行方の多くは「貯金」だったという。 失業者や中小事業者は日本国民では少数派らしい。 また麻生氏の周辺は「お金に困っている方の数が少ない」らしい。      ​​麻生氏「10万円は貯金に」​コロナ対策の一律給付で​2020年10月25日 共同通信 麻生太郎副総理兼財務相は24日、新型コロナウイルス対策で配られた一律10万円の「特別定額給付金」の多くは貯金に回り、景気浮揚効果は限定的だったとの認識を示した。 福岡市で開いた自身の政治資金パーティーで「(個人の)現金がなくなって大変だということで実施した。 当然、貯金は減ると思ったらとんでもない。その分だけ貯金は増えた」と述べた。 同時に「お金に困っている方の数は少ない。ゼロではないですよ。困っておられる方もいらっしゃる。だが、現実問題として、預金、貯金は増えた」と語った。  ― 引用終り ―      ​​ 貯金額の極めて少ない層は、統計上の預貯金額を左右する力はない。 豊かな層のみが貯金ができ、特別低額給付金が預貯金に回ったとすると、「貧富の差の二極化がすすんだ」という分析が適切だと思う。  岡崎市長選は5万円で逆転劇が発生した。      ​​​地方選異変!​ 自民が恐れる「5万円給付」で野党圧勝ドミノ 2020.11.01 07:00  NEWSポストセブン  発端は10月18日投票の愛知県岡崎市長選で起きた大逆転劇だった。  岡崎市は人口約39万人の中核市だ。  選挙の構図は自民、公明、立憲民主、国民民主と連合愛知の推薦を受けた与野党相乗りの現職市長・内田康宏に対し、共産党が「自主支援」した中根康浩・元民主党代議士が挑んだ一騎討ちで、内田圧勝を誰も疑っていなかった。 異変が起きたのは告示直前、80億円のコンベンションホールの建設を推進する現職に対抗し、中根候補が「ハコモノよりコロナ対策」と強調して「年内に全市民に1人5万円支給」(「市民税を還元する」という名目だが、市民税を払っていない人にも5万円を支給する)という公約を掲げたことだ。  それをきっかけに無風と見られていた選挙への関心が急速に高まり、フタを開けると”泡沫”のはずの中根氏が10万票対7万票で圧勝した。   ― 引用終り ―      ​​  麻生氏が侮る貧乏人は、生活を守るために保守的になっているだけで、保守政治に納得して自民党を支持しているわけではないことが明らかになった。  賢明な国政の与党(自民党、公明党)の諸氏はご承知なかったらしい。  コロナ禍は終息の気配を見せるどころか、変異株の感染拡大が想定されている。  特別定額給付金の問題は、不適切さにあった。給付の迅速化を主眼とした給付金は、経済的に困窮している人や企業と、そうではない人や会社とを十把一絡げに支給対象とし、結果として無駄が多かったようだ。  2020年7月に発表された、ニッセイ基礎研究所の調査「特別定額給付金10万円の使い道」で、特別定額給付金の使い道は、1位「生活費の補填(53.7%)」、​2位「貯蓄(26.1%)」、3位「国内旅行(10.1%)」だった。これほどコロナ禍が長期化すると思っていない人々が多かったのだろう。などのなどの  国は、特別定額給付金と「Go To」のような消費喚起策で景気浮揚に繋げたかったのだろう。      ​​  「スペイン風邪」の分析などで想定されていた感染拡大の反復、変異株の感染拡大などによる長期化は、考えたくなかったのだろう。コロナ感染検査の拡大策、病床と医療スタッフの増大策はさして講じられていない。東京オリンピックの実施と共に、「諦めない心」なのだろう。  「一億玉砕」「欲しがりません勝つまでは」「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」。  「足らぬ」のは、失敗の分析と反省。      ​​​​

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