カテゴリ:カテゴリ未分類
旅に出て一ヶ月あまりが過ぎた頃、便所に入ってはあること
に気がつくようになった。ところはインドである。 旅に出てからこっち、俺は他人の大便ばかり見ているので はなかろうかと。使用するのは宿の便所が多いが、やはり出 掛けた先で入ることもあるし、腹をくだしがちということもあって 平均すると日に二度は便所に入るのだが、ま、三回に二回は そこに他人の大便がうずくまっている。そことは、つまり便器の その中である。三回に二回とは、つまり毎日欠かさず他人の 大便を拝んでいるということであり、最初の頃はいちいち 「おい!ウンコちゃんぐらいちゃんと流せよな!くそ!」などと 息巻いていたのであるが、西へと流れインドも半ばに差し掛か る頃には他人の大便など路傍の石の如くほとんど気にならない 存在と化していた。 しかし俺は又ある特徴にも気がついていた。ある特徴とは、 つまり他人の大便の特徴である。太く巨大なモノがないのであ る。見る者を圧倒するような、あの、どうやったらこれが尻から 出るんでしょうか。サイズ的に無理がありませんか~みたいな 巨大な物体には一度もお目にかからないのだ。便所に残され ているモノは何故か決まって細く貧弱なのである。 これにはいささか首をかしげた。ちっぽけな島国日本から来 たこの俺のモノより大陸に生きる連中のモノのほうがちっぽけ とはこれいかに、という訳だが、野グソ等もたくさん見たがやは り一様に小さい。少々興ざめであるなぁなどと思っていたある日、 ついに俺は息をのんだ。意外な場所に在ったので少々不意を突 かれたということもあったが、駅のホームで列車を待つ俺の眼下 でそれはうず高くとぐろを巻き、辺りを通る者すべての目を釘付 けにするくらい巨大な物体だった。何故ホームから見えるところ にそれはあるのか。どうしてこんな巨大なモノをここでしなくては ならなかったのか。それほどまでに切羽詰っていたのか。やはり 俺は考え込む。そして又、これが旅なのだなと思ったのである。 ブログランキング登録してみました。時間と気持ちに余裕のある方、クリックどうぞ。 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.01.13 18:40:45
コメント(0) | コメントを書く |
|