2003/06/02(月)22:25
新聞投稿実例 ④
日記代わりの講義です:私が大学3回・4回生の頃から始めた、論理的思考の訓練である、新聞投稿です。プロの通訳翻訳者を目指される方は、日本語、及び、論理的思考力を磨く事が英語上達の近道です。一見遠回りですが、かなりの近道です:以下の例は、意見内容でなく、意見の組立をご参照にされて下さい。【1989.9.1 朝日新聞 「声」】タイトル:派閥解消こそ自民浮上の道自民党の海部新総裁は「国民の信頼を取り戻す」と言っているようだが、その実現には次の総選挙までに、派閥を解消すべきである。派閥がある限り、次の問題を依然として引きずる形となる:① あるポストをめぐって派閥争いが激しくなれば、 カネによる裏工作が起こる恐れがある。② 有能な人材が出てきにくい。③ 密室政治がなくならない。これらの問題は真の民主主義の到来を、大きく遅らせることは明らかである。だから、派閥は解消しなくてはならない。そこで、まずリクルート疑惑に関わりのある議員を、総裁の権限で辞めてもらう事である。そして、今まで派閥の締め付けで活躍できないでいた有能な若手議員を、どしどし登用することだ。大胆な手段だが、これしかないだろう。<ポイント>★論理的な意見の立て方の最大原則は、 前向き、建設的な内容である事です。★批判をする場合は、単に批判に終わらずに、 代替案を出す事です。これが大切です。―――――【1989.10.21 読売(夕) 土曜ボイステーマ “柔道着カラー化”は是か否か】タイトル:強い柔道へ他競技と交流を柔道が世界的な競技となった今、柔道の精神は固執すべきでしょうが、着衣など形式的な面では、各国の意向を取り入れるべきだと考えます。それは技術向上に必要なことです。格闘技にはレスリングや、技・着衣が柔道によく似たソ連のサンボがあります。いずれも試合では赤と青のコスチュームを着用するのです。柔道着をカラー化すれば、レスリングとサンボの選手やそのファンに、柔道が受け入れられやすいものになると思います。そうすれば、世界的に柔道人口が増え、技術も向上するのでは。それにレスリングやサンボにも良い影響を与えるでしょう。日本柔道低迷の一因に、技術面で欧米に劣っていることが指摘されています。あちらでは、レスリングやサンボの技術を柔道に取り入れているのです。強い柔道には相互交流が重要な課題のように思えてなりません。そのためにも、だれもが受け入れやすい柔道着のカラー化には賛成です。