そんなことがあるかい!
鴨川ホルモーそんなことがあるかいっ!と言いたくなるような天衣無縫な、荒唐無稽とも感じられる「鴨川ホルモー」を読み終えました。あらすじ、批評などはこの本を紹介してくれたチューピットさんにお任せしたいと思います。「鴨川ホルモー」は万城目学 さんのデビュー作だったと思います。チューピットさんのブログで知り、しばらくはそのけったいな題名のために寄り付けず、静観していました。ところが、第2作目の「鹿男あをによし」が出され、その表紙に惹かれて読んでみて、不思議な世界と、現実を見事にミックスさせた、且つ私自身の思いが投影されるような作品だったことから、このデビュー作も読んでみたくなって図書館で借りたのです。 鹿男あをによし切り口は違うのですが「鴨川」も「鹿男」も人間の世界と神仏の世界を混沌とした現実として扱っているというところが共通項でしょうか。「鴨川」がちょっとひょうきんな文章であり、「鹿男」のほうが私のような年代には読みやすいのかもしれませんが。(と言いながら、自分の年齢は明かさない)もうちょっと若い頃、大学を卒業した頃に読んだら、そしてそれが京都の大学であったなら2,3倍は面白かったであろうと思われる、今の歳で読むには少々エネルギーが必要な感じはありました。と言うことで、おそらく私よりは平均10歳はお若い皆様にはぴったりな作品だと思いますが、ご一読してみてはいかがでしょう。