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2003年05月23日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
国連安保理でイラクに対する制裁解除の決議が採択されて、イラクにおけるアメリカの支配体制が確立しました。これまで湾岸戦争の契機となったクウェートへの侵攻への制裁として、イラクから輸出された石油の代金は人道目的、すなわち医療品や食料以外に充てることが出来なかったのですが、経済制裁が解除されたことで石油の輸出代金を復興資金に当てることが出来ることになります。このこと自体は「当たり前じゃないか」と思えることですが、この石油代金を管理するポストにいるのは石油メジャーの人間であり、復興もアメリカがどうするかを決める立場にいるんだから好き勝手にできるわけですね。一昔前の言葉を使うならイラクはアメリカの植民地になったと言うことかもしれません。

イラクの人口の60%がイスラム教内部では少数派のシーア派であり、隣国イランの主流派もシーア派であることから、国民の意思通りにするとイラン・イラク統一政府が出来てもおかしいことじゃない。四半世紀前のイランのイスラム革命のときにこれを懸念して秘密工作員をイランに潜入させ、「破壊工作」に失敗して捕えれられ、救出作戦も何度か失敗した後、解放されて無事帰国したときにアメフトのスーパーボウル会場を黄色いリボンで飾った光景を憶えてる人はかなり少ないでしょう。

イランのイスラム革命の影響を恐れ、アメリカはイラクのフセインさんに肩入れしてイランにぶつける。ソ連(当時)はイラクとは逆側になる隣国のアフガニスタンに軍事侵攻をして自国の影響力を弱めないようにしようとしたけど、これは却って藪蛇で、アメリカの支援を受けたタリバンや「ビンラディン」らの反撃で撤退を余儀なくされてしまう。イラクもアフガニスタンもイランの封じ込めに使われていたが、彼らも単なる「コマ」であることに納得がいかなくなり、それなりの「報酬」求めるようになるけど、表向きは無関係なのでアメリカの黙認の下いろいろしてたら、これまた藪蛇になって湾岸戦争になってしまった。フセインさんからみれば明らかに「アメリカの裏切り」だけど、大きな声で叫ぶわけにもいかないんで黙っていたら、アメリカが「過去の清算」を始めたのだ。

使い捨ての「コマ」の一つであるアフガニスタンをクリーンにし、湾岸戦争の時には弱みもあってクリーンできなかったイラクもクリーンにし、自分の支配下に置いた。モチロン「協力者たち」を放っておくわけにもいかず、他の「協力者たち」の手前殺してしまうことも出来ないので、まるきり違う経歴を創り上げて整形手術をして平穏な暮らしを保証することだってアメリカなら簡単なことだ。仮に彼らを殺してしまうと、今はアメリカに協力していても思い通りに動かせなる危険性が高くなってしまうのだ。モチロン「逆らえば明日はない」けど、アメリカ以外を裏切り続けている「報酬」としてそれなりのものを受け取る権利はありますからね。そういうわけで彼らの「死体」を出すわけにはいかないし、出さないことで「危険は去っていない」と言うポーズをとり続けられるから一石二鳥でもある。どちらにしても「ビンラディン」とか「フセインさん」とかで呼吸している人物は既にどこにもいない可能性は高いですね。

とにかく、アフガニスタンは記憶の彼方にあり、イラクもそうなるだろう。コソボとか東ティモールと言う名前すら今は誰も思い出さないだろう。誰も口に出さないから今どのような状態にあるのか誰も知りようがない。現在進行形のパレスティナやチェチェンはまだ国際世論の意識の中にあるけれど、アチェと言う言葉がなんであるかを知っている人はかなり少ないのではないか?あっしもほんの数日前に何度か耳にしたくらいで、詳しい状況などわからない。わかっていることを挙げていくと、アチェは東ティモールと同じようにインドネシアからの独立を目指して闘っている地域であり、和平の前提としてインドネシア政府が「独立の放棄」を上げていたために停戦が破棄され、インドネシア国軍と反政府ゲリラが戦闘を再開し、多数の死者がでているってこと。

コソボや東ティモールのときは国際世論が「独立派」を支持しており、コソボでは自治が回復し、東ティモールは独立を勝ち取った。ロシアの中のチェチェンや中国の中のチベット、ラマなどは存在を無視されているし、パレスティナはアメリカがイスラエルの言いなりなので自爆テロに走って窮地に立っている。アチェは誰も知らない。「9.11」以後は現体制への反対者はテロリストと言う汚名を着せられやすく、東ティモールが「9.11」以前に独立を勝ち取ってシドニーオリンピックに選手を派遣できたのと比べると、同じ条件にあったはすのアチェが国際世論から無視され、あるいは「テロリスト」として憎悪され、壊滅させられたとしても誰も涙さえも誘わない…

圧制者とそれに抗して立ち上がった人々と言うパターンが古臭いものとして捨て去られたんでしょうか。自分たちが圧制者の一人として批難されるにいたって、「自分たちは圧制者じゃない」から抗議して戦っているのは正当な行為ではなく、「非理性的な根拠に基くテロリスト」である、という論理のコペルニクス的転換が行われたんです。だからイスラエル軍がパレスティナ自治区域内を侵攻してもさほど批難せず、インドネシア軍がアチェの人々を「ゲリラ」としていくら殺してもニュースにすらならないんでしょうね。イラクでの出来事をCGか何かの現実でないものだと認識しているのと同じ現象です。

今の世の中は現行の国家体制がどんなものであれ、批難申し立てして新しいものにしようとする行為はすべて「テロリストによる破壊作戦」として見做してしまおうというブームが、少なくとも現行の政府内に、そして「いわれのない」批難を受けていると憤慨している人の中に、そしてこれを利用して権力を強めようと画策している人たちの中にあるんです。国家による国民統制を強めるような法律をドンドン成立させている日本と言う国も例外じゃありません。

人助けをするブームが去って今は自衛がブームです。自衛のブームには「敵」が必要で、「貧しくて現状に不満を持っている」輩を「敵」に仕立て上げるのは難しいことじゃありません。アメリカは「敵」を一つ一つ潰していっていますが、日本は「敵」を潰さずに大事に育て上げ、日本がそうあるべき「相応しい国」になるための準備を着々と進めています。準備が整ったら… そう、これはいつか来た道です。このまま進みますか?それとも…





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最終更新日  2003年05月23日 13時29分39秒
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