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2008年05月11日
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李纓監督のコメントを読む限り、監督の立場は、靖国神社反対、天皇制反対ということになるだろう。侵略戦争に参加し、戦死した人々は、英霊ではなく侵略者の尖兵であり、A級戦犯も合祀する靖国神社の存在は、おかしなものであり、日本人のメンツ、プライドの根源をなす、天皇制こそが、問題である、という思想だろう。

「ナレーションを廃した」とか、「日本へのラブレター」とか言っているが、ようは、根底を流れる思想は、そういうことであると理解した。



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まず、戦争は、いけない、ということは間違いない。どちらが正義か関係なく、人の血が流れ、泣く人がたくさん出た。もっともやっては、いけないことである。

この映画のどこが問題で、自民党の一部議員から、疑義が出たのか、中国人が靖国神社をどう描くか、に興味をもって、見に行った。

靖国刀の制作風景と、靖国神社参拝をめぐる映像を、交互に組み合わせたドキュメンタリー映像作品の構成をとっている。

映画館は、平日の昼間にもかかわらず、満員。満員の映画館で映画を見るのは、相当久しぶり。映画館前には、警察も配備。ロビーにも、映画館のスタッフではなさそうな、スタッフが数名。ものものしい、雰囲気。ご高齢のおじいさん、おばあさんも、多い。軍歌『海行かば』(うみゆかば)が流れたシーンでは、手を振り、歌っている、ご老人がいた。出征していた方か、元軍国少年か。

結論からいえば、レビューでの批判意見に、うなずく点が多々あった。

映画の冒頭から、大日本帝国陸軍、大日本帝国海軍の軍服姿で、行進し、参拝する人々が映る。映像とはこわいもので、世界の切り取り方、つなぎ方で、まったく、違う意味を絵にもたせることになる。ごく一部のそうした人々を描くと、日本人が、みんなそう思っている、と誤解されはしまいか?

小泉首相の靖国神社参拝に賛成する、サングラスをかけたままのアメリカ人が、靖国神社の境内で星条旗を掲げ、周囲の人から罵声を浴びせられるシーン。なぜ、このアメリカ人が、終始、にやけているのかが、まず、わからない。本気で、そう思っての行動とは、思えなかった。であるならば、境内で掲げるべきは、日の丸だろう。自分がアメリカ人であることを、誇示する必要などなかろう。

靖国神社で式典の国歌斉唱中に、乱入した、中国人か、日本人か、わからない若者が、殴られ、流血し、警察の車両で、連れて行かれるシーンも、たった2人で、普通の私服姿で、乱入する、という手法が、何かに抗議する手法として、正しいのだろうか?デモ行進する、とか、境内の外で、ビラをまく、とか、周りを混乱させないで、自分の主義主張を伝える、というやり方があるのではないか?もちろん、暴力は、いけないが。

「靖国で会おう」と言って、散華された英霊の御霊に、お祈りをする服装として、軍服姿、当時の敬礼の仕方、というのは、ありかもしれない、と思った。演出なのかよくわからないが、雨の中、夜、単身、靖国神社に参拝する、軍服姿の男が映っていたが、理解できた。

映画全般を通して言えることは、90歳の刀匠の方が、かわいそう。出演を受諾したのとは異なる、意図しない文脈で、取り上げられてはいないか。

刀という性質上、殺傷する道具としての使い道も、やはり、ある。ただ、武士道、居合術などの、精神鍛練の道具として、美術品、工芸品としての側面もある。当然、戦時は、殺傷力にも、焦点を当てていたと思うが、少なくとも、今は、芸術品を作る、アーティストのような心境で、作っているように見えた。

90歳という高齢をおして、一生懸命、刀を鍛錬している姿は、感動的でさえあった。しかし、その姿と、南京大虐殺の写真を併置すると、たとえ、ナレーションがなくても、編集の意図として、悪意に近い感情を、受け取った。静止画であれ、動画であれ、つなぐ、映像の並びで、ある感情を抱かせる、というのは、手法の一つでもある。監督の片言の日本語と、ご高齢の刀匠のやりとりが、かみあっていないところ、妙な間があるところ、質問の意図がよくわからない、あるいは、質問の意味がないところが、目につき、映画館内からは、失笑がもれた。

大きな不信感を持っているにもかかわらず、根掘り葉掘り、聞いていく姿勢に、嫌悪した。

昭和天皇の音声テープを、見つけ出し、心よく聴かせるところなどは、刀匠という職業上、通常の日本国民よりも、天皇に敬意や愛着を感じるのは、自然だと思うが、全体の流れからすると、危険なもの、という文脈に置かれていた、と思う。

斬首しようと軍刀を振り上げる軍人、斬首された首、獄門にふされた首など、有名な写真がいくつか出てきた。南京大虐殺関連の映像も出てくる。やはり、中国人監督の作品なだけに、ここは、避けて通れないのだろう。

どれだけ事前に、刀匠に説明していたかは、わからないが、取り上げられ方に偏りがあり、世間一般の、靖国神社に対する想いを、ほとんど紹介しないのは、見解が分かれる問題についての映像作品としては、やはり、適切ではない、と思った。

ドキュメンタリーとしての構成力不足、刀匠、靖国神社、遊就館などへの取材許可の有無、説明もなく過去の映像、見解が分かれている写真を挿入する手法に対し、はなはだ疑問であり、作品として、非常に中途半端だった、と言える。

興味深かったのは、台湾高砂族の遺族が、靖国神社に合祀されている遺族の名前を削除しようと、靖国神社に抗議する、シーン。戦死した遺族の階級など調べられ、勝手に合祀されている、という主張。たしかに、遺族からの希望があれば、合祀から外す、ということは、やってもいいのではないか、という素朴な疑問は感じた。

僧侶でありながら、出征し、戦死した、住職の話。寺の本堂の住職の写真が、軍服姿。これは、先の大戦の末期を象徴している、というのは、取り上げ方としては、よかった。

日本人が、撮影すれば、また、違った作品になるのだろう。NHK特集か、NHKスペシャルで、両論併記という形で、やるべき内容でしょう。かたよるから、映画、という見方もできるのですが、日本を知らない人が見て、日本は危ない国だと思い込むことが、危険だと思いました。

あの戦争は、何だったのか。なぜ、死ななければならなかったのか。
大和魂とは、何ぞや。この問題は、相当、根深いので、同じような議論、やりとりが、当分、続くだろう、というのが、率直な感想だ。国によって、軍国教育によって、巻き込まれ、戦死した、血族を慰霊したい、という戦死者遺族の感情も、自然な気持ちとしておこりうる、ということに、なぜ、他国は、寛容ではないのかには、素朴な疑問を感じた。

死者を弔いたい、という気持ちで、参拝している人を、蚊帳の外に置いている映画である。問題は、政治的なカードとして、利用しようとする人たちの存在だろう。

参拝にきた人それぞれに、「なぜ、参拝するのですか」、「靖国神社について、どう思いますか」、とインタービューし、それを編集した方が、実態を表現できるのではないか、と思った。

また、明日。








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最終更新日  2009年03月05日 03時05分31秒
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