NHK-BShi で放映された
恒例のサイトウキネン・フェスティバルin松本2009から
小澤征爾
が指揮したコンサートから
1・ラヴェル
道化師の朝の歌
2・ラヴェル
シェエラザード
(メゾ・ソプラノ)スーザン・グラハム
3・ブラームス
交響曲第2番ニ長調
~2009年9月6日 長野県松本文化会館から生中継収録~
意外と重心の低い腰の据わった「道化師」、先週FMで聴いたばかりのMET「ばらの騎士」の
オクタヴィアンを歌ったスーザン・グラハムのドラマティックな歌唱の「シェエラザード」
メインのブラームス第2番、正直ブラームスの4つのシンフォニーの中で苦手な曲なのですが
何年か前のラトル&ベルリン・フィルの川崎ミューザ公演を聴いたときには作品よりも
オーケストラのあまりの上手さに(室内楽の集合体としての完成度の高さに)感嘆した
記憶があるのですが、小澤指揮のサイトウキネンはオーケストラとしての完成度はもとより
あの時のベルリンの演奏ををボルドーの赤ワインに例えると
サイトウキネンはブルゴーニュの白、もちろん芳醇さはどちらも引けを取りませんが
この作品を今一度興味深く且つ感動させてくれた点では今日の小澤&サイトウキネンの
演奏の方に軍配を挙げます。
とにかく各楽章とも表情豊かな表現で微妙なニュアンスまで感じさせる
時間を経ても、また聴きたくなる演奏です。
特にフィナーレのコーダに至っては壮絶な演奏で圧巻!
そして、
管理人の大好きなゼーガースさん(ベルリン・フィル首席ティンパニ奏者)は今年も健在でした。
残念ながらラトルのブラームス交響曲演奏は
あと15年から20年先の楽しみに取っておきましょう。
尤も管理人がその時まで生きていられる保証はありませんが。(笑)