ノセダ&N響&サラ・チャン/NHK音楽祭2008
NHK音楽祭2008 魅惑のバイオリン 魂のコンチェルト第1夜ジャナンドレア・ノセダ指揮NHK交響楽団1・ラヴェル 「亡き王女のためのパヴァーヌ」2・ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 サラ・チャン(ヴァイオリン)************** intermission ***************3・ムソルグスキー(ラヴェル編) 組曲「展覧会の絵」アンコール曲 チャイコフスキー:「くるみ割り人形」からトレパーク 2008.10.22.19:00 NHKホール 3-L3-6***********************************************************2008年NHK音楽祭の初日の公演を聴いた。この音楽祭は2003年から開始され毎年テーマを設けて開催されている。今年2008年は「魅惑のバイオリン 魂のコンチェルト」と言うことで今回のテーマに沿って全4回の異なるオーケストラ公演にヴァイオリンの協奏曲がプログラムに組み入れられている。まずは韓国のというよりアメリカで育った韓国人女流ヴァイオリニストサラ・チャンがシリーズ最初の そして再びN響との演奏会で登場した。以前にマゼール&NYフィルと今夜演奏された ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番を聴いたことがあり、奇しくも再び同じ曲で彼女と会い間見えることとなった。サテン系の目の覚めるような緑のタイトなドレスで登場したサラ・チャン相変わらず前後左右に身体をダイナミックに移動しながらの演奏スタイルだが奏でる音色には全くブレがなく 叙情性と溢れる情熱を見事に表現して素晴らしいブルッフを堪能した。ノセダ&N響オケも彼女の奏でる音楽に、きっちりと寄り添う音楽を奏でる。休憩後に演奏された「展覧会の絵」が予想を遥かに超える素晴らしい演奏でやはりノセダは只者ではないなとの印象を感じさせる見事なパフォーマンスを披露、弦楽器の繊細な表現と管楽器、特に金管楽器群の輝かしいソロ或いは和音のハーモニーは一級の出来映えであり、このところのN響のいささか眠っていた底力が見事に発揮された演奏。国産の(日本国内の)オケでの「展覧会の絵」の演奏では最右翼の記憶に残る素晴らしい演奏ではなかろうか、 ノセダの師匠のゲルギエフがかなり前にN響との単発の演奏会で やはりメイン曲目で「展覧会の絵」を振ったことがあるけど 演奏の完成度では、その時の演奏を凌駕するほどの見事な演奏。あのころのゲルギエフはロシア国内が活動拠点で頭髪も豊かで尚且つ顔の半分が髭で覆われていて今の彼とは随分イメージも違っていましたが。。。前半最初に奏された ラヴェルのパヴァーヌのホルン・ソロは今井さんで雰囲気豊かなソロ演奏、「展覧会の絵」での6曲目「サミュエル・・」でのラッパ・ソロは首席の関山さんが見事にその役目を果たした。今日はいつものC定期の席(2階上手前方)とは違い3階3列目の最下手の6番という席(Cランク席)でしたが小気味の良い音が飛び込んで来ました。このNHKホールは座る位置で極端に音が変わるので油断できないと言うかある意味面白いホールではある。************************************************************正直、このNHKホール クラシック・コンサートのホールとしては色々と問題の多いホールであることは確かです。 が2003年からNHKホールでの開催で始まったNHK音楽祭(NHKが独自に海外のオケをプロモートしてるのではなく海外オケの日本でのスケジュールを分捕ってる感じなのですが)。。。それでも毎年 そのおかげで海外の一流オーケストラの演奏を格安な料金で聴けるメリットがあります。今年のNHK音楽祭、管理人は全てC席ランクを購入、例年どおりですが(笑!)11月7日のテミルカーノフ&サンクトペテルブルグ&庄司紗矢香は4,000円11月12日、ヤンソンス&ロイヤル・コンセルトヘボー&ジュリアン・ラクリンは7,000円シリーズ最後の12月8日、アシュケナージ&フィルハーモニア管&諏訪内晶子は5,000円全てC席ですが 今回は見事に4回のコンサートすべて3階のL側に当ってしまいましたが残りはL3,L8,L5列の20番台あたりの席で 本来、サントリーやオペラシティのホールで開催される公演ではとてもこの料金では聴くことも適わないでしょうね。巨大な収容人数を誇るNHKホールならではの料金設定だし4公演纏めて購入すると更に割引があるのですから 初めての海外一流オーケストラを体験するには良い機会ではないでしょうか、ホールの音質を加味してみてもです。(爆!) J・ノセダ サラ・チャン。。。ちなみに 本日の音楽祭初日、ノセダ&N響のコンサート巨大なNHKホールが殆ど満席の状況でした。