​​菅政権による日本学術会議への人事介入の問題点が、大変解りやすいです。








著述家の菅野完氏が、官邸前でハンガーストライキを始めて１１日目になった。

その間、同じ場所で一般市民、学者や学生等、三つの集会があった。


ハンスト現場のすぐ横を通って集会の設営やら、スピーチやらをしているのに

目的を同じくしているはずのそれらの集会では、

ハンストを実行している人に目もくれないどころか、

８日に行われた集会では、司会者が「ハンストとは関係ない」などと口にしたそうだ。


あの場に来た人の誰一人も、菅野氏のハンストを知らないなんてことは

もちろんあるはずがなく、声をかけて行った人も数人いたそうだ。

「えっ？」と思ったことがある。宜野湾市役所前でハンストをしていた青年が、

学生の集会のことをTweetしていたので、来るのかな、どうなのかなあと思っていたんだけど、

来ていたんだって、集会の場には。その時間帯はキャスを見ていた。来ていたのかぁ…。

なんだかいろいろ、あちこちが歪な国なんだな。


１２日夕方、年齢層が高い男女の集会があったのだが、

その関係者と思われる人が、これからここで集会を行いますと菅野氏に告げに来た。

そして、菅野氏にスピーチを依頼したのだった。


１１日間水分（経口補水液含む）と塩と漢方薬の摂取のみで、

何も食べていない人とは思えない力強さで、アジテーションとしても素晴らしかった。


延命措置を望まなかった夫の死因が、癌なのか飢餓なのか真剣に悩んだことがある私には興味深い、

ハンスト中の菅野氏のエピソードがいくつもある。


アーカイブがないこともあり、映像全部を追い切れないのと根気がないのと、

関心がある方はご自身で追っていると思うので、ここには書きませんけれど…。


それにしても、集会の時の約束事なのかな、シュプレヒコールって。

お歳を召した方が大きな声を出しにくいのは仕方ないけれど、

中年世代や若者世代の力のないシュプレヒコールを聴いていると、

本当に各々がはっきりと問題意識と主体性を持って集まっているのかなあと、

ちょっと頭にはてなマークが浮かぶ時が、正直ある… (｡-_-｡)

でも菅野氏は「頭数になれ」とよく言っている。


たまたま、アメリカのBLM運動での惚れ惚れするほどインパクトのある、

めっちゃカッコいいデモを見た後だったので、余計に対照的で…。


本日も従軍慰安婦や性被害の問題などの集会があった。

うわあ、菅野氏に声をかける人が増えてきた。

大手マスコミ全く取り上げないので、ほぼネットだけで拡散されているはず。





うれしいことが一つ。遭遇したのは今が二度目だけど、

洋楽も好きな菅野氏が、ハンスト現場で時々スピーカーを使って音楽を聴く。

私が好きな曲と被ることが結構あるけど、大きな違いは彼は歌詞が解って好みになってるので。

自分でもずっと不思議なのだ。どうして歌詞が解らない洋楽がこんなに好きなのか。

そうそう、ビリー・アイリッシュを教えてくれたのは菅野氏。

正確には今年中二の彼の長男くん。


邦楽では彼は中島みゆきさんを「教祖様」と崇めていて、聴きながらボロ泣きする人でもある。

本日も今だけ​ハンストフェス中​。御年４５歳​。

ハンストで痩せて一回り身体が小さくなったが、基本彼はお洒落なので若々しくなった。

ところが髭を伸ばし始めたら、しだいに渋くなってこの容貌に…。


5日にオレンジジュースを飲むのを止めたので、調子が良くなったとのこと。

6日だったか、差別的な言葉を投げかけて逃げた男を、

トイレから足取りも重く戻ってきた菅野氏が、いきなり孟ダッシュで追い詰めたのには驚いた。

以来、疲労は見えるがやつれだけではない、研ぎ澄まされた何かが次第に感じられるようになった。


それはまるで苦行僧の様相さえあり、ありふれた言葉でしか表せないが、

ハンストのツイキャスは筋書きのないドラマを見ているような気持ちになる時がある。

台風14号が近づいていた頃、冷たい雨の中でガタガタ震えていた。

夜はレンタカーを借りて車中泊に変更し2泊だったか。

翌日から我儘な彼を全力でサポートしている3人の負担の軽減や体力温存も鑑み、

台風が去るまで夜はホテルに。


彼の二人のお子さんは、さぞ心配をしているだろう。あの父の背中を見て育つ二人が、

将来どんな人になるのか見届けてみたいものだ。おばさんにはもう無理だけど。
　　
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