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2022.07.07
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カテゴリ:ふる里忘れがたく
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       久し振りに思い出したせいか、4日は一日中いろいろと考えていた。針仕事をすると思い出すくら

       い、私には遺恨の出来事。確信が無かったので、これまでは深くは考えたことがなかったのだが、

       前の記事にした高校時代に縫った浴衣について、もしかしたらこれが理由で教師が私を疑ったの

       ではないかと、ちょっと思い当たる”ある事”がある。

       仕立ての仕上げで最後に縫った部分が、中島センセが教えてくれた授業内容にはなかった部分だ

       なと、確かその時思った記憶がうっすらあるのだ。

       祖母が教えてくれた浴衣の仕立て方が、言ってみればあまりにも丁寧だったので、教師が自分は

       これを生徒に教えていないのに、変だなと思ったんじゃないかと。

       それは何かというと、私もそれをなんというのか、たぶん当時祖母からは聞いたはずと思うけど

       覚えてなくて、今ググって名を認識した。

       着物がお好きな人ならお解りになると思う。祖母が教えてくれた浴衣の仕立ては、最後にお尻の

       当たる部分の内側に、「​居敷き当て​」という布を縫い付けたのだ。

       これは着物を着て座った時に、お尻の部分の生地が出っ張ることのないよう、補強のために付け

       るのだそうだ。ネットが無かったら、今でもあれが何だったのかわからなかっただろう。

​       え、なんですって?楽天では居敷き当てオプションだけで、1,320円ですって…Σ(・ω・ノ)ノ!

                                        

       私はただ黙ってあの理不尽を受け入れたわけじゃない。本当のことなのだから、家では祖母に教

       わりながら自分で縫ったと教師に言った。だがなぜか認められなかった。

       「自分で縫ったのかどうかわからない」と思った理由が居敷当てなら、なぜ教えていない居敷き

       当て​​がついているのか?と教師は私に問えばよかったのだ。理由が他のことでも、具体的にこう

       だから私が縫ったとは思えないという説明はするべきだったろう。そうしなかった理由は想像す

       るしかないが、たぶんあまり教師らしくないことだとは思う。

       例えば、私一人で縫った浴衣に、まるで別人が縫ったように、誰が見ても極端に違う縫い目の箇

       所があったのなら、そこを示せばいいのだが、ないものを示せるわけがない。なので、やはり教

       えてない居敷き当てがあったことが、何か教師の癇に障ったとしか思えないのよな…。

       つまり、「あなたは私の教えた通りのことをしなかった」教師に従わないで家の人に従ったこと

       が気に入らなかった。そんな程度のことだったんじゃないか。だとしたら、たぶん中島センセの

       教え通りに縫わなかった私が悪いのだろうが、それが私の仕立ての技術が評価されないことの、

       理由にされたかもしれないってわけなんですね。

       今思えばセンセは具体的な理由は何も言わず、まるでただプイッとヘソを曲げただけ。多少大人

       げない自覚があったから、あの時取りつくしまもなく、門前払い的にろくに私の話を聞こうとし

       なかったのかも。

       「丁寧なことを教えてもらいましたね」てなことが言えるような人だったら、ああいい先生だっ

       たなぁと思い出に残った可能性もあったのに。知らんけど。

       なんかもう…流石おばあちゃんだわ…伊達にその和裁の腕で生計を立て、女手一つで3人の子を

       育てた人じゃない。常に丁寧な仕事を心掛けていたんだろう。野良仕事の合間に、座敷で祖母が

       正座で針仕事をする姿が目に焼き付いている。祖母の近くで遊んでいると、針に糸を通しておく

       れと、よく頼まれたものだった。

       着物の洗い張りの最後に、糊をつけて皺無くパリッと乾かすため、濡れた生地をピッタリ張り付

       ける長方形の板があって、子どもの目には縁側に立てかけられたそれは、いい塩梅の滑り台に映

       り、おばあちゃんに叱られたな…。

       家には2・3枚あったけど、あの板はそのまんま洗い張り板とか張り板と言うのね。うっわ…ネッ

       トオークションがヒットしたので見たら、中古の洗い張り板が長さによって5万とか3万なんて値

       になっている。祖母が使っていたのは長い方だから、そりゃ叱られる…。

       あの時孫娘の私に浴衣の仕立て方を教えたことは、もしかしたら祖母は嬉しかったかもしれない

       なぁなんて思う。ああ、そんなふうに考えたことなど、今まで一度もなかった。すると、もうあ

       のセンセのことは、少しも遺恨なんかじゃなくなった。

       その浴衣を、教師が祖母が縫ったかもしれないと疑うほど上手く縫えたんだ。2日、縫いあがった

       ものの縫い目を見て思った。我ながら、綺麗な縫い目だなぁ。

       あ…そう言えば私、教師に酷い理由で低評価されたことは祖母に話してないんだけど、もしその

       まま話していたらどうなったろう。そんなことも、一度も考えたことなかったけど、もしかした

       らおばあちゃん、学校まで来たかもしんないわ…。

       本日ブログ開設から12年目。子どもの頃の七夕は、よく覚えている。祖母が竹を切ってきてくれ、

       弟と二人で竹飾りを作った。町ではひと月遅れの七夕祭りや盆踊り、花火大会があり、当時の商

       店街はとても華やかで人も賑わっていた。あの頃大好きだった夏が、この場所に住んですっかり

       大嫌いになってしまった。


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この曲を初めて聴いた時、内容は解らないまま聴いていたのに、

ボロボロ泣けて仕方がなかった。タイトルを見たら女性の仕事?

後で和訳を調べたら、​​この記事の終わりに書いた​​ことを歌った曲だった…。


★ Maxwell - This Woman's Work ★


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最終更新日  2022.07.10 00:13:29
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