のびゆらの 花咲く旅路

2010/10/05(火)01:30

昔話が語る子どもの成長 ~小澤俊夫さん講演会

about learning(112)

突然ですが、クイズです。 シンデレラは、何回舞踏会へ行きましたか? 1回? ブブー、不正解。 答えは3回。 クイズの2問目です。 白雪姫は、何回継母に殺されましたか? 1回? ブブー、これも不正解。 答えは3回なのです。 先月、小澤昔ばなし研究所主宰、 小澤俊夫さんの講演会に行ってきました。 小澤俊夫さんを知ったきっかけは、 マイミクのあわぽんさんが、 小澤さんが出版されている「子どもと昔話」 という季刊誌を紹介されていたこと。 (のびゆらはまだ読んだことがありません、えへ) この「子どもと昔話」に、小澤さんの実の息子さんである、 ミュージシャンの小沢健二さんが「うさぎ!」というお話を 連載されているそうで、ある界隈には、 この「うさぎ!」のファンがとても多くいらっしゃいます。 この「うさぎ!」のお話を単行本としてまとめた本が、 「企業的な社会、セラピー的な社会」というタイトルで出ていて、 実はこの本も、以前あわぽんさんから送っていただきました。 (あわぽんさん、その節は本当にありがとうございます) この「企業的な社会、セラピー的な社会」もかなり面白く、 ぜひblogでご紹介したいのですが、 今日はひとまず小澤さんのお話。 じつはこの講演会は、川崎市図書ボランティア研修会で、 参加無料(!)だったのです。 学校などで読み聞かせをするボランティアさんが対象ということもあり、 まずは、昔話の文法について教えていただきました。 ・昔話の登場人物は孤立的である 「山小屋にやまんばが住んでいました」とは言うが、 「山小屋にやまんばが10人住んでいました」とは言わない (複数になると滑稽)    極端に語るが、実態は語らない 「やまんばが馬の脚をばりばりと喰っちまいました」とは語るが、 「やまんばが馬の脚をばりばりと喰って、血がだらだらと流れ、 骨が見えて…」みたいな描写はない ・同じ場面で同じ言葉を使う 解説はこちらで ・昔話は子どもの成長を語る 解説はこちらで 昔話への熱い思いをたぎらせつつ、 要所要所で笑いを取る軽妙なお話ぶりに、 すっかりファンになってしまいました。 あ、冒頭のクイズは、実際に小澤さんが出されたもの。 シンデレラ、白雪姫の原典であるグリム童話では、 それぞれ3回なのだそうです。 3回の繰り返しが、大人へと成長していく子どもの姿に、 ぴったりなのだとか。 ディズニー映画では1回ですよね? 「ディズニーはまったくわかっていない」と、 お怒りでした(笑)。 そういえば、小澤さんの昔話の語りは、 以前、シュタイナーの素話を聴いたときによく似ていました。 ドイツ文学者で、グリム童話の専門家でいらっしゃるので、 やっぱり通じるところがあるのでしょうか…。 小澤さんは、毎週FM福岡で昔話のお話をされているそうです。 Podcastでも聴けますよ。のびゆらもさっそくiPodに入れました。 小澤俊夫 昔話へのご招待 それと、NHK「爆笑問題のニッポンの教養」にも出演されるそうです。 FILE123:「白雪姫は死ぬのがお好き?」 10/5(火)、PM10:55~11:24の放送です。 これを書かなくちゃと思って、急いで記事アップしました 仕事で遅くなりそうだから、録画予約しておこう! ↓小澤さんのオススメ本 こんにちは、昔話です 昔話とは何か

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