|
カテゴリ:めざせ北のローズマスター
排他的な文章が続くと 日常の気分までそのようになってしまいます 今日もお休み・・・ いくら、シフトを作るのが大変だからと言っても 18・19と二日休んで、20日の祭日に仕事 そしてまた 今日・明日とお休み 1Wに4日のお休みですよ~、後が辛いんです~ どうせなら続けてお休み下さいな~~師長! そしたら、ゆっくり旅行でも出来たのに~~、コーヒーとビールばかり 胃に入っているような気がする~~
めざせ北のローズマスター Days of Wine & Roses 11 おきざり
10月に入って、娘達の動きに活気が出てきました。 引越しの準備に取り掛かったようです。その日は、家電製品を見に行くようでした。 「ママ、冷蔵庫、もらっていい?ママは、小さいのがあるからいいでしょ」 と娘に頼まれ、私はN0、と言いました。 「炊飯器・洗濯機は持って行って。冷蔵庫は、ママが使うわ。ママの家は実家なんだから、 たとえ独りになっても大きな冷蔵庫が必要よ。電子レンジも、貴女方が今風なのを買えば~」 それがまた、私の精一杯の強がりでした。 娘夫婦は、何もない所から私の家財道具で暮らしていましたから、そんなことでショッピング を楽しむのも、新婚さんみたいで、良い思い出になるかも知れない、と考えたからです。 綾香を連れて3人で出かける様子を、私は実際、好意的に見ていたのです。
私は、と言えば、ただひたすら職場のシフトをこなし、朝な夕な機械的にバラの水遣りをして、 西日が傾き、芝生もお隣の影にスッポリ包まれる時刻となり、ふと目に留まった光景が! なんと!西日に映し出されくっきり浮き出された新芽に、わんさとこびりついたアブラムシ! ど~しよう! 手で潰せ、と教科書には書いてあります。そんなこと、私に出来る訳がありません。 娘達のことに気を取られて、消毒を怠った結果です。 ディスポのグローブを履いた上から軍手をつけて、切ない神頼みで、アブラムシに挑みます。 あ~~~、気持ちが悪い~~! 全身に、身震いが走ります。 アブラムシをねじり取ったグローブも軍手も、そのままビニール袋に密封して捨てました。 消毒、消毒。 はッ! それどころではありません。 こいつは、コガネムシ!? なんと、甘い香りの黄色いバラの蕾みを、スッポリ半分食べつくしているのです~ こうなったら、時期的にはどうなのか、さっぱり分かりませんが、思い切って剪定することに しました。老眼鏡で良く見ると、あちらにも、こちらにも、アブラムシははびこっています。 『ママが、私たちをないがしろにしていたからよ~、どうしてくれるの!』 ツルバラ達の、悲しくも怒りのオーラが漂います。 ふ~~、出るのは溜息ばかりです。やっぱり・・・私のような軟弱者がツルバラ栽培なんて・・・ 娘達が愛想をつかすのも、止むを得ないのかも知れません。 特大のゴミ袋一杯に選定したツルバラの枝を明日のゴミの日に出そうと思い、駐車場の横に ポイと置き、疲れ切ってデッキに腰を降ろしました。 日はすっかり沈みかけて、心地よい秋風が、汗ばんだ私の肌をなぜて行きました。
そこへ、食材を一杯買い込んで、娘一家が帰って来ました。 「あ~ちゃん、ただいま~!」 綾香が真っ先に駆け寄ってきます。 「ママ、両開きの、とってもお買い得な冷蔵庫が見つかったの。大家さんから鍵を頂いたら、 マンションに運んで貰うよう、予約してきたわ。レンジは、フツーのよ。ふふ・・・」 娘は、楽しそうに・・・そして、幸せそうに、「オヤジ」 としている母親に話して聞かせます。 「その分、借金だけどね。現金は家の契約で使っちゃったし・・・」 「綾香、おいで!家に入るよ!」 ムコ殿は、私に挨拶もせず、綾香を連れ去り、家の中に入ってしまいました。 いいのよ。 それでいいのよ。 そうやって、自分達が無計画に 「出来ちゃった婚」 をしてしまった責任を取りなさい。 貴女方がそれを出来るようになるまで、私は手助けしようと、最初から思っていたのだから。 でも・・・ それは、私が考えていたより、はるかに早くやって来てしまっただけのことです。 「ママ、あとで、ゆっくりね」 娘は私に気遣いながら、夫に伴って家に入りました。 おきざりにされた、薄暗い庭のデッキで、やがてはこの大きな家に、独りおきざりにされる日が 刻々と近づいているのを実感します。 キリギリスが鳴き、秋の夜長が始まろうとしていました。 ( つづく )
「小説ブログランキング」 参加してます ポチット、応援 よろしくお願いします~ 誤字・脱字・入力ミス、ございましたらお許しを~
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 21, 2008 10:29:04 AM
|