放牧
牛たちは青草が大好きです。一度にたくさん食べると体を壊すので、父さんがここまで、と範囲を決めて放牧しています。これまでは裏山だけだったのを、今日から下の放牧場に出すというので、様子を見せてもらいました。父さんが牛舎から出るよう促しても、放牧場に行けるとは思わない牛たちの歩みは、文字通り「牛歩」でした。途中の少ない草をむしるモモ、私がいるのを不思議そうに見ているさだ、いつものようにぼーっとしているちょん、なんのことやらわからなさそうなすみれ、ひとり裏山に行ってしまったくるみ。ようやく気付いた一頭が走り出すと、みんなサラブレッドに変身したかのように青い草原に向かって走り出しました。その後は顔を上げることもなくむしゃむしゃむしゃ。裏山のくるみだけは、顔を上げて木の葉を食べていました。明日はみんなに着いていってね。