のぽねこミステリ館

2016/06/01(水)21:45

高田崇史『QED 河童伝説』

本の感想(た行の作家)(215)

高田崇史『QED 河童伝説』 ~講談社ノベルス、2007年~ QEDシリーズ第13弾です。 それでは、簡単に内容紹介と感想を。 ―――  神山禮子のアパートの近く、河童が出るという噂のある川のそばで、彼女と接点のある男性が殺された。なぜか、その左手は切断されていた…。さらに、彼女の職場と取引関係のある製薬会社の関係者が被害者となる事件が続く。  一方、棚旗奈々は、桑原崇たちとともに野馬追祭を見に行くこととなっていた。彼女たちも禮子のアパート近くでの事件を知っており、自然と(?)話題は河童のことに。いくつもの名前をもつ河童の正体は。きゅうりが好物、頭の皿が乾くと死ぬなど、彼らに与えられた特性の意味とは。 ―――  これは面白いです。サスペンスフルなプロローグから興味をひきつけられる事件、製薬会社をめぐる問題点、そして支離滅裂ともいえる河童に与えられた特性の意味など、魅力的な謎やテーマがふんだんにつまっています。崇さんの師匠(?)ともいえる人物も登場し、楽しい1冊です。

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