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2018.03.03
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カテゴリ:本・映画・音楽

これ、歴史映画じゃないんで、そこんとこヨロシク。


ああもう…邦題が完全に失敗ですね。中国語のほうの原題は「妖猫伝」、こちらのほうが的を得ています。
邦題のミスリード=宣伝の失敗です。平日の夜行きましたが、ガラガラでした。

私も最初、空海ときいて「天平の甍」っぽいのをイメージしました。でも予告編で原作:夢枕獏というのを見た瞬間、ああエンタメ&ファンタジーだろうなと悟りましたので、そこまで期待外れでもなかったのですが。空海という歴史的ネームバリューにつられて来た人には結構がっかりだろうなあ…と。
メインタイトルは「王妃の猫」(?)とかにしておいて、空海の名前はサブタイトルあたりに入れていたら、猫好き、ミステリー好き、ファンタジー好きにもっとアピールできていたかも…。多分現状は、がっかりした歴史好きが増えているだけではないだろうか。

話はちょっとぶつぶつと飛び過ぎる感じがしましたが、過去と現在で時間が切り替わるせいかもしれません。ミステリーものにはありがちな展開…そう、推理映画を見ている気分なのです。歴史映画じゃなくて。ミステリアスな空海と人好きのする白楽天がホームズ&ワトソンです。(そういえば晴明と博雅もそうなんだな)
つまり、9世紀の唐の都を舞台にした探偵バディ物語なのです。歴史ものじゃなくて、時代ものミステリー。
だから、やはりそっちを売りにすべきだったんじゃないの?と思います。あの原作で、あのキャストでもったいない。

もっとも残念なのは、日本では日本語吹き替えでしか見られないこと!
中国語のほうが絶対良い!(某動画サイトで見てみましたけど)
そもそもこの映画は日本人が日本語を話す場面はほぼないはず。だって空海も仲麻呂も中国語ペラペラ(松坂慶子演じる白玲は仲麻呂の現地妻なので本来日本語は喋らないはず…)。あるとしたら、空海の独白と師匠とのやりとりくらいでしょう。仲麻呂の日記は中国語で書かれていたようだし。
それに染谷くんの日本語吹替えがあまり上手でないんですよね…演技うまいのに何で(笑)アテレコ苦手なのかな。白楽天の高橋くんはナチュラルなのに。

良かったことも書くと、まずは俳優陣。両国ともぴったりのキャスティングでした。
一番意外だったのは恵果阿闍梨ですね。ここ二十年くらい私の中の恵果のイメージは何故かマスターヨ○ダのようなおじいちゃんだったので、あんな激渋イケオヤジが出て来るとは思ってもいませんでした。ていうかスイカ売る時はヅラだったんですね阿闍梨…。
もうひとつ良かったのは、凝りに凝った舞台と衣裳。美人女優たちを引き立てていました。
鳳凰のブランコで遊ぶ楊貴妃は最高に美しかった。だたし、あのブランコのロープがどこからきているのかは考えてはいけない。
とにかくファンタジーのお話に、豪華なセットやCGがぴたりとハマっていました。

もしこれから見に行こうかと思っている人は、中国時代ものミステリーのつもりで行ったほうがいいです。
そして長恨歌の和訳をググって頭に入れておくとちょい楽しめるかもしれません。


【映画パンフレット】 『空海—KU-KAI— 美しき王妃の謎』 出演:染谷将太.阿部寛.高橋一生

追記
あのぴょんぴょん跳ね回って騒いでいた琵琶はもしや玄象(絃上)!?と一瞬心が躍りかけたのは私だけでしょうか(陰陽師好き)
正倉院の五絃琵琶にそっくりだったと思います。






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最終更新日  2018.03.07 23:54:03
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