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カテゴリ:ヌクヌクから発信
織田裕二が、本当に"いい顔"して2時間、椿三十郎を演じきって いた。対する豊川悦司も堂々とした室戸半兵衛を楽しんでいるか のように演じ、いい男っぷりだった。 そんな二人が主演する映画が悪かろうはずがない。 もちろんわたしは、織田と豊川のファンなので甘いかもしれないが、 『森田芳光版椿三十郎』は☆☆☆☆☆星5つ。
紅い椿が象徴的に使われた幕開けから、いきなりエンジン全開で 序章も導入部も無しで、どんどん話は展開していく。 「流石、黒澤明監督の時代劇の脚本だわ!」って、息もつかせぬ 高テンポ。松山ケンイチが演じるのは若侍9人のリーダー、 他の8人は新人らしいが、彼らの目は耀いて惹き付けられてしまった。 いつもより貫禄を付けた織田の椿三十郎は、強いて8kg増量して 臨んだらしい。 三船敏郎が着ていたと覚えのある茶色の着崩した着物の浪人姿。 懐に手を入れてがに股で歩く姿に、織田の三十郎の姿と 三船の三十郎の映像が重なる。かすかに記憶が甦った。 ストーリーは単純明快、しかし観客に気を抜く暇を与えないほどの 隙の無い演出と展開で、気が付けばラストシーンだった。 何場面かの山場で手に汗握り、息を止めて見守りホッと安堵する間も ないほどだった。 中村玉緒さんと佐々木蔵之介さんがおとぼけ演技で粋だった。 敵役の三悪人の西岡徳馬さん・風間杜夫さん・小林稔侍さんは、 芸達者で流石。藤田まことさんの出番がちょこっとだったのが残念。 鈴木杏ちゃんが可愛くて演技も達者。 森田芳光監督&申し分ないキャスト&最高の脚本でリメイクされた 『椿三十郎』、ぜひみなさん大きなスクリーンでご覧になることを お勧めします。 殺陣も血が飛び散るようなこともなく、効果音で想像させていて 美しいとさえ思えました。そうそうラストシーンですが、 納得のできる終わり方でした。エンドロールが終わった時、 わたしはちょっと恥ずかしいけれど拍手をしてしまいました。 キムタクの『武士の一分』と甲乙付け難いと思える出来ばえの 素晴らしい作品でした。
解説: 黒澤明監督と三船敏郎のコンビが1962年に放った傑作時代劇をリメークした、痛快時代劇エンターテインメント。黒澤のオリジナル脚本をそのままに、『サウスバウンド』の森田芳光監督が、邦画史上最も人々に愛されたヒーローをスクリーンによみがえらせた。椿三十郎を織田裕二、その宿敵である室戸半兵衛を豊川悦司が演じ、松山ケンイチ、鈴木杏、中村玉緒らが脇を固める。必殺剣を使うダイナミックな立ち回り、心意気あふれる三十郎の人となりに惹(ひ)きつけられる。(シネマトゥデイ) あらすじ: とある社殿の中で井坂伊織(松山ケンイチ)をはじめ、9人の若侍たちが上役である次席家老黒藤(小林稔侍)らの汚職について密談していると、椿三十郎(織田裕二)という浪人が現れる。密談を盗み聞きしていた三十郎は陰謀の黒幕を見抜き、室戸半兵衛(豊川悦司)司率いる悪者の手先から若侍たちを逃がす。(シネマトゥデイ)
•· 風間杜夫(竹林(国許用人)) 西岡徳馬(菊井(大目付)) •· 藤田まこと(睦田(初代家老)) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年12月08日 07時22分18秒
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