ごめんね、にゃあ君       

2009/02/10(火)17:05

ごめんね、にゃあ君15

ごめんね、にゃあ君(55)

第3章 朝のにゃあ君  秋も深まり、にゃあ君が我が家に住み着いて半年が経とうとしていた。朝起きてカーテンを開ける。ご飯を待って箱座りをしているにゃあ君が、見上げて「にゃあ」と鳴く。 「にゃあ君、おはよう!」  挨拶をして、ご飯の支度に取り掛かる。にゃあ君の食事の準備はいたって簡単。ドライフードをお皿に軽く一杯。そしてきれいなお水に取り替える。  にゃあ君は待ってました!とばかりに食べ始める。とてもお行儀の良いにゃあ君だが、この時ばかりは変貌する。両手を軽く揃え、顔だけお皿に近付ける。ガツガツ、ムシャムシャ、バキバキと音も豪快だ。  ドライフードを食べたら水分も摂らなくてはいけない。ピチャピチャ舌を動かし飲んでいる。なぜあの状態で水が飲めるのか不思議なのだが、猫の舌にはざらざらが付いていて、丸め具合とそのざらざらで、うまく口に運ぶらしい。ご機嫌にゃあ君に手をペロペロやられると、確かにざらついてくすぐったい。  朝食が済むと、食後のグルーミング。お皿から離れ、向きを変えると、まず体を伸ばす運動。肩をいからせ、力を入れて前足をぐっと伸ばす。これをやると、にゃあ君の体はいつもより2、3割伸びて見える。  次に体の重心を前に移し、後ろ足を伸ばす。そのまま2、3歩進むと、しゃがんでペロペロやり出す。肩、胸、手足、腰、背中、尻尾の先まで念入りに舐めていく。手から始めることもあれば、足や尻尾からの時もある。順番にはあまりこだわらないらしい。尻尾の付け根あたりを舐める時の格好が見事だ。片足をピンと立て、まるで帆掛け舟のような姿勢になる。  可愛らしいのは洗顔だ。にゃあ君の手はヒトの手とは違って、水を掬ってジャブジャブとはいかない。不便だと思うのはヒトの考えで、にゃあ君なりに上手に洗っている。まず手の内側や側面をペロリと舐め、それで顔をゴシゴシこする。ペロペロ、ゴシゴシ、ペロペロ、ゴシゴシ。早い時は数回の繰り返しで終わるが、時には念入りに。おしゃれも大切なのである。 新築ハウス  冬の寒さに備え、にゃあ君の本宅も頑丈に作り変えることにした。今までよりサイズの大きい箱と、ひと回り小さい箱の二つを用意する。箱を重ね、隙間に板状の発泡スチロールを詰める。  入り口を丸く小さく切り抜く。穴のサイズは大切だ。大きすぎても小さすぎてもいけない。にゃあ君が通り抜けるのにちょうどいいサイズにしなければならない。  更に箱全体を大きなビニールシートでくるむ。四角い箱なので、上部は平ら。そこに毛布を被せ、飛ばないように紐で縛る。これなら箱の上でお昼寝もできる。中に座布団を入れ、完成だ。  それをリビングから見えるテラスに据える。ここなら雨も降り込まないし、ガラス越しにいつでもにゃあ君の様子がわかる。  完成後、そばに寄って来たにゃあ君に説明する。 「にゃあ君、これが新しいおうち。冬は寒いからここに入ってね。」  にゃあ君はすぐに状況を理解し、クンクン入り口周辺を嗅ぎ回っている。首を突っ込むと中に入ってひと回り。まずは見学だ。  その後、たいして時間の経たないうちに、にゃあ君は新築ハウスで眠りについた。 冬の寒さに備え、にゃあ君の本宅も頑丈に作り変えることにした。今までよりサイズの大きい箱と、ひと回り小さい箱の二つを用意する。箱を重ね、隙間に板状の発泡スチロールを詰める。  入り口を丸く小さく切り抜く。穴のサイズは大切だ。大きすぎても小さすぎてもいけない。にゃあ君が通り抜けるのにちょうどいいサイズにしなければならない。  更に箱全体を大きなビニールシートでくるむ。四角い箱なので、上部は平ら。そこに毛布を被せ、飛ばないように紐で縛る。これなら箱の上でお昼寝もできる。中に座布団を入れ、完成だ。  それをリビングから見えるテラスに据える。ここなら雨も降り込まないし、ガラス越しにいつでもにゃあ君の様子がわかる。  完成後、そばに寄って来たにゃあ君に説明する。 「にゃあ君、これが新しいおうち。冬は寒いからここに入ってね。」  にゃあ君はすぐに状況を理解し、クンクン入り口周辺を嗅ぎ回っている。首を突っ込むと中に入ってひと回り。まずは見学だ。  その後、たいして時間の経たないうちに、にゃあ君は新築ハウスで眠りについた。  冬の寒さに備え、にゃあ君の本宅も頑丈に作り変えることにした。今までよりサイズの大きい箱と、ひと回り小さい箱の二つを用意する。箱を重ね、隙間に板状の発泡スチロールを詰める。  入り口を丸く小さく切り抜く。穴のサイズは大切だ。大きすぎても小さすぎてもいけない。にゃあ君が通り抜けるのにちょうどいいサイズにしなければならない。  更に箱全体を大きなビニールシートでくるむ。四角い箱なので、上部は平ら。そこに毛布を被せ、飛ばないように紐で縛る。これなら箱の上でお昼寝もできる。中に座布団を入れ、完成だ。  それをリビングから見えるテラスに据える。ここなら雨も降り込まないし、ガラス越しにいつでもにゃあ君の様子がわかる。  完成後、そばに寄って来たにゃあ君に説明する。 「にゃあ君、これが新しいおうち。冬は寒いからここに入ってね。」  にゃあ君はすぐに状況を理解し、クンクン入り口周辺を嗅ぎ回っている。首を突っ込むと中に入ってひと回り。まずは見学だ。  その後、たいして時間の経たないうちに、にゃあ君は新築ハウスで眠りについた。  

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