ごめんね、にゃあ君 あとがき
「ペットロス」を経験しました。愛猫にゃあ君に先立たれ、来る日も来る日も泣いてばかり。昼間は何とか仕事に出るものの、暗くなるとにゃあ君がここにいたあそこにいた、と部屋の隅をボーっと見つめ、想い出に浸る毎日。次の日に備え何とか寝ようと努力するのですが、想い出が次から次へと脳裏に浮かび、寝付けません。明け方になって泣き疲れ、僅かな睡眠でまた仕事に・・・・。そんな日が3週間ばかり続きました。 ある日、暗闇でにゃあ君との想い出を反芻しているうちに、そうだ!どうせ眠れないのなら、この想い出が薄れてしまわないうちに、ちゃんと書き留めておこう!そう思って夜中に書き出したのが9月5日から10月30日にわたって連載した「ごめんね、にゃあ君」でした。 にゃあ君が逝ったのが7月11日。書き始めたのは7月末頃だったと思います。にゃあ君と出会った頃は、こんな日が来るなんて思いもよらなかったので、何の覚書もなく、日にちもはっきりしません。ですから記述に多少の記憶違いはあるかもしれませんが、病院に通い始めてからは手帳のメモや薬の袋、病院の計算書などで、正確に辿ることができました。掲載した写真も記載した内容と撮影日が異なるイメージ映像が多く含まれています。 実は「ごめんね、にゃあ君」は5年前の出来事です。でも今回編集しながら、ちっとも「過去の出来事」ではないことを痛感しました。あの時、額に入れた写真は今も机に飾ってあります。元気なにゃあ君がまっすぐな瞳で見守っていてくれます。にゃあ君との共同生活から学んだものは数えきれないほどで、にゃあ君には感謝してもしきれません。 そして今、私のすぐそばには、にゃあ君の旅立ちと同じ頃に生を受けたと思われる二匹目の猫がいます。