テーマ:旦那さんについて(2445)
カテゴリ:国際結婚
5ヶ月の別居生活解消。といっても私達夫婦のことではない。
国際結婚5年のお友達夫婦の話。 昨年奥さんが体を壊し、NYを離れることになって、「NYを離れるのであればどうしても実家の傍に移りたい」という旦那の希望に沿って、なんとアメリカの真ん中、見渡す限り親戚という状況に身をおくことに。 東京育ちのお友達、親戚に囲まれるという状況にも、田舎にいくという状況にも気が進まなかったが、親思いの旦那に嘆願され移動した。 ところが、もともと体調が悪かった彼女、自分の体調が回復できるどころか、引っ越した途端、義母が末期がんであることが分かり、義父はショックで脳溢血で倒れ、夫の仕事は見つからず、なくなった祖母の家に仮住まい、しかし売りに出ているので、不動産も通さないで勝手に敷地に入ってきて、家まで覗いていく地元民のせいで気も休まらない毎日。 しかも親戚が多い割には義父母の面倒は夫が全面的に見ることに。もちろん彼女も不調の体を押してできるだけのことをしたいと無理をする。あてつけだと面倒をみるのをよく思わない(かといって面倒をみるわけではない)出戻り子持ちの小姑からの苛めもあり、体調は悪化するばかり、でも末期がんの義母に比べると「自分の病気はマイナー」と夫に遠慮して主張しなかった彼女、結局ぼろぼろになり、ナーバスブレイクダウン直前、日本に「治療」を言い訳に帰国。 体と心の傷を癒すための旅行は長引き、「帰るのが怖い」と結局別居が5ヶ月になってしまった。私が彼女から連絡を受けたのは3ヶ月たった頃。その頃になると彼女の体調不良も実際にはストレス心因性のものであることも分かってきた。 私とスイーティが一週間日本に帰国するのも大変な決意で送り出す夫としてはいくら母が病気とはいっても3ヶ月も妻を迎えに行かない旦那の真意が分からない。旦那は「本当に病気の治療で日本に帰ったと信じているんではないか」という。友人と話した時には実際に日本に帰った理由は「自分より家族を優先する夫と環境に耐えられなくなったため」である。 もしかしてコミュニケーションの問題かも、と僭越ながら友人として彼女の心境を英語にしてメールで送ってあげることを提案、もちろん彼女に読んでもらい(なんと5ページの大作)彼女から旦那に転送してもらった。 結果はやはり鈍い夫は全く状況が理解できていなかったということ。気は優しくて力持ちだが鈍い旦那はやっぱり何もわかっていなかった。(いったい、とあきれると同時にやっぱりという気持ち)。もともと二人ともいい人ではあるから、お互いの気持ちが理解できてから、また建設的な会話が始まり、彼女も「もう一度チャンスをあげよう」と一大決心、アメリカに戻ることに。NYを離れてから家族の面倒で忙しく二人の時間も取れていなかったこともあり、夫も初めての有給一週間を使ってNY経由で帰国してきた妻を迎え、二人が愛をはぐくんだNYでもう一度時間をすごすことにした。 お礼も直接言いたいし、スイーティにも会いたいということで、昨日寄ってくれた。二人とも元気そうで、私も本当に嬉しい限り。彼女は自分の年齢のこともあり、そろそろ子供も欲しいと思っていたらしいので、スイーティに会せて旦那を刺激したかった部分もあるかも。「いつまでも待てないのよ」と釘を刺すし。。。 旦那は空港でゲートから出てきた友人を見て、嬉しくて泣いたらしい。もちろんそれをみて友人も心を動かされただろうし。 「彼女が間に入ってくれたから戻ってこれたんだから、きっちとお礼を言って」と言われ、旦那も私に感謝の言葉を述べ、旦那も心を入れ替え、彼女の面倒をもっとよく見ると私にも約束してくれた。私は彼女の方にも我慢できないのであれば我慢しないように「自分の気持ちを伝えるのは妻の責任」ともう一度確認する。「気づいて欲しい病」というのはありがちだが問題の種になりやすい。夫が鈍いのであれば妻ははっきり言うべきである。彼女の真意を知った後の旦那の行動はやはり愛にあふれていたし。信じられないけど、気づいていなかっただけ、、、。 状況はあまり変わらないにしても、理解しあっている夫婦は乗り越えていけるんではないかと思う。友人は私達夫婦がいつも幸せそうで「トラブルフリー」のように見え、うらやましさが先にたって相談できなかったという。確かに私達はとても幸せだけれど、それは何も問題がなかったからではない、二人の間で問題を乗り切っていける技を築いてきたからだと思っている。何か問題があるときには同じ問題を持つ人たち同士で慰めあうのもいいが、本当は良い関係を築けている夫婦にアドバイスを頼む方が現実的なのではないかと思う。私達の気をつけていることの殆どももっと経験のある夫婦からの受け売りが多いし。 人生は勝ち負けではないから、恥ずかしさや嫉妬の気持ちで効果的なアドバイスをもらえないままにしておくのはかえってもったいない。手遅れにならないうちに、なんとかしなくては。 もう一度やり直す気持ちになった二人、大変な環境であることは変わりないけれど、両親が他界したり子供が巣立ったらまた二人だけになる。どうかあせらずゆっくり関係修復、雨降って地固まるといって欲しいと願うばかりである。ずっと気にかかっていたので私達はホッと一息だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 2, 2005 03:37:58 AM
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